水俣条約にもとづき蛍光灯が終売に
2027年末までに、一般家庭で広く使われていた蛍光灯の製造・輸出入が終了する。13年、熊本県に世界約140の国と地域が集まり、水銀の採掘や利用、輸出入を規制する「水銀に関する水俣条約」が採択されたことを受けた措置である。蛍光灯は毒性の強い水銀を含んだ製品であるため、これを機にLED灯に置き換えが進む。
蛍光灯は、白熱電球より消費電力が少ないことから重宝され、長らく照明の主役を務めてきた。しかし、LEDの高性能化・低価格化が進んだことや、水俣条約に基づき水銀汚染を防ぐ観点から、その役割を終えることになる。
蛍光灯用の照明器具にLED灯をそのまま使うことは原則としてできないが、一部方式の照明器具に限定すれば、蛍光管部分をLEDに置き換えられる製品も開発されている。壁面などに固定されている照明器具を取り替える工事を行わなくても済むケースもある。
水銀を含む工場廃水を海に垂れ流したことで発生した水俣病は、熊本県だけで1791人もの認定患者を出した。同地域は原因となったチッソの企業城下町であり、経済を優先するあまり原因究明が遅れ、犠牲者を増やし、地域住民の対立や差別を招いた。
(寶)
由来
日本記念日協会によれば、1956年5月1日、熊本県水俣市内の病院から原因不明の病気が報告され、のちに「水俣病」と名付けられた。水銀公害の恐ろしさを忘れない日として制定。