小さな顔に支えられ
絵文字は、スマートフォンでのコミュニケーションやSNSに欠かせない存在だ。言葉に添えられた小さな顔やマークに、助けられたことがある人は多いだろう。
その源流は、日本にある。1999年、NTTドコモの携帯電話サービス「iモード」向けに176種類の絵文字が生まれた。笑顔、ハート、天気、乗り物、スポーツ。小さな画面の中で、文字だけでは伝えにくい気持ちを補うための工夫だった。その発想は、今も変わらない。飲み会に誘うとき、ビールジョッキの絵文字を添えたことを思い出す。
うれし泣きの顔、汗をかいた笑顔、手を合わせるマーク。たった一つ添えるだけで、文章の温度は変わる。お願いごとをするとき、深くお辞儀をしているような絵文字に頼った経験がある人も多いだろう。文末を「。」で締めるより、印象がやわらぐ。
もちろん、ビジネスの場では使い方が難しい。親しみやすさを出せる半面、相手や場面を間違えると軽く見えることもある。距離感を読む力が問われる。
記事では基本的に絵文字は使わない。それでも、絵文字が担っている役割には学ぶところがある。文章だけで、喜びや驚き、悲しみ、憤りをどう伝えるか。小さな顔に支えられながら、今日も言葉の表情を探している。(洛)
由来
カレンダーの絵文字の日付が「7月17日」と表示されていることにちなむ。もともと米Apple(アップル)のカレンダーアプリ「iCal」が2002年7月17日に発表され、アップルのカレンダー絵文字にこの日付が描かれた。