店頭流通

ソーテック 秋冬モデルを夏商戦に アップグレードサービスも提供

2002/04/08 18:45

週刊BCN 2002年04月08日vol.936掲載

 ソーテック(大邊創一社長)は、今年の秋冬モデルを前倒しして夏商戦に投入する。液晶パネルやメモリなどの値上がりで、「春モデルの後継機種だけでは値上がった分の価格を補う製品ができない」と判断したからだ。

 通常、夏モデルは5月下旬から順次投入するが、10月に商品化予定の秋冬モデルは、5月まで一気に前倒しすることは不可能。

 そこで、「夏商戦に突入した7月に入ってからも新製品を出し続ける」(大邊社長)と、出来上がった製品から順次“五月雨(さみだれ)式”に投入する方針だ。

 ソーテックの主力パソコンは、15万円以下のものが多い。部材高騰により1-2万円単価が上昇すると、ソニーやNECの製品と重なる率が高くなる。

 「バイオWをヒットさせるなど、ソニーの総合力には脱帽せざる得ない」と、製品単価が上がりソニーとの競合度合いが強まることに警戒感を強める。

 大邊社長は、「ソニーと同じ品質と高級感を備えた機種をソニーより安く投入することで、値上がり分を相殺する」と、値上がりした分の“割高感”を最低限に抑える考え。秋冬モデルについては、来年分の計画を前倒しし、「AV(音響・映像)やエンタテインメント性がある機種を充実させる」と意気込む。

 また、サポート子会社のイー・サービスは、修理で預かったパソコンの部品を有償で最新型のものに取り替える「アップグレードプログラム」を始める。顧客の利便性と収益力を高めるのが狙いだ。
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