店頭流通

東芝ライフエレクトロニクス ノート&ホームサーバーを訴求

2002/08/26 16:51

週刊BCN 2002年08月26日vol.954掲載

 東芝ライフエレクトロニクスは、パソコン販売に本腰を入れる。同社は、パソコンショップに対し、ノートパソコンやホームサーバーを使ったライフスタイルをイメージしたコーナーの設置を提案。8月初旬には300-350店舗が賛同した。その影響もあって、今年度(03年3月期)の第1四半期(02年4-6月期)は、コンシューマ向けパソコン販売が前年同期比約10%増となった。東芝グループでは、コンシューマ市場での販売強化に向けて「PC推進委員会」を設置。同市場での台数・金額とも通期で100%増を狙う。

「PC推進委員会」で販売強化

 東芝ライフエレクトロニクスがパソコン販売で注力するのは、ショップに対し、「パソコンと生活をつなぐ」ことをイメージしたコーナーづくりの提案だ。小川暢久専務取締役・首都圏本部長は、「家庭でのパソコンに対するニーズはますます多様化している。パソコンで何ができるかを訴求していくことが重要だ」と話す。同社では、ショップに対し、ノートパソコン「ダイナブック」シリーズやホームサーバー「トランスキューブ」などを利用し、ワイヤレスでテレビやブロードバンドが体験できるコーナーの設置を提案。「8月初旬の時点で300-350店舗が賛同した。エンド(エレベータ前やエスカレータ前の一角)にこのコーナーを設置するショップが多い」という。

 「トランスキューブ」は、無線LAN接続によって、ワイヤレステレビ機能や、長時間録画ができるハードディスクビデオレコーダ機能など、ノートパソコンの機能を拡張できる。ノートパソコンとホームサーバーを組み合わせることでパソコンの新しい使い方を提案する。小川本部長は、「パソコンとホームサーバーで何ができるかを消費者がショップで実際に体験すれば、潜在需要の掘り起こしが期待できる」と強調する。第1四半期は、パソコン販売が台数・金額とも前年同期比10%増だった。国内のコンシューマ向けパソコン市場が前年割れの状況のなか、堅調な伸びを示した。

 小川本部長は、「東芝グループでは、さらにコンシューマ市場でパソコンを本格的に拡販する目的で、『PC推進委員会』を設置し、今年7月から本格的な活動を開始した」という。今年度通期では、「ノートパソコンの販売で台数・金額とも前年の2倍を狙い、なおかつトップシェア獲得を目指す」と意気込む。将来的には、家庭内の機器をワイヤレスでつなぐホームサーバーを商品化し、パソコンと日常生活を結ぶライフスタイルを訴求するという。
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外部リンク

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