店頭流通

エムシージェイ 量販店ビジネスが好調 180店以上で取り扱い

2004/02/02 18:45

週刊BCN 2004年02月02日vol.1025掲載

 BTO(注文生産)方式パソコンメーカーのエムシージェイ(MCJ、髙島勇二社長=写真 )は、製品取扱店が180店舗以上となり、量販店ビジネスが堅調に拡大している。昨年2月のゲーム専用デスクトップパソコン発売に続き、今年夏をめどに液晶テレビ市場への参入を計画している。今年度(2004年3月期)は、昨年度3割弱だった量販店ビジネスの売上比率が6割程度になる見通しだ。

 MCJは、03年度(04年3月期)から取扱量販店の拡大に力を入れている。同社はBTOパソコンを武器にウェブ販売での拡販を図り、主力ブランドであるマウスコンピューターがパソコンマニアを中心に販売を伸ばしている。しかし、「まだまだブランドの知名度を上げていかなければならない。そのために販売店との協業で新しい顧客層を増やしていく」(髙島社長)ことが必要だとしている。

 取り引きしている量販店は、エイデンや上新電機、ソフマップ、ピーシデポコーポレーションなど10社以上(1月中旬時点)。取扱店舗は昨年同時期の約3倍となる180店舗以上になっている。量販店ビジネスの売上構成比は昨年度が3割弱だったが、今年度は6割程度まで高まる見込みだ。

 これまで量販店で販売したパソコンは、デスクトップ本体とモニタを合わせて3万9800円といった低価格をアピールした製品に加え、キューブ型などデザイン志向のモデルもラインアップ。パソコン上級者から中級者を顧客として獲得した。また、各量販店に合わせた販売店仕様モデルを提供し、競合メーカーとの差別化も図っている。今後は、初級者の顧客を増やすため、「用途提案できる製品開発の徹底」を視野に入れている。

 量販店経由のビジネスを拡大するため、パソコンのラインアップも拡大中だ。近くゲーム専用パソコン「G TUNE」ブランドを市場に投入する。同ブランドは、ゲームソフトメーカーのスクウェアエニックスやコーエー、エヌシージャパンなどと提携し、本体にゲームソフトをバンドルするほか、快適にゲームが楽しめる動作環境に仕上げた。オプションでスピーカーやゲームコントローラなど周辺機器も用意する。「パソコンゲームのユーザーはゲームを楽しむ環境を自作しているパソコンマニアと思われがちだが、実は組立パソコンのユーザーではないパソコン中級者や初級者が多い。こうした層を獲得する」と、潜在需要の掘り起こしを図っていく。同ブランドの売上高は月間1億円程度を目指す。

 今年夏には液晶テレビの発売も計画。スピーカーとのセット販売で「ホームシアター需要向けの拡販」も計画している。ウェブによる直販ビジネスも、パソコンマニアを中心に買い替えユーザーを増やしており、前年同月比40-50%増で推移。「直販ビジネスと量販店ビジネスの連携を図りながら全体の売上高を伸ばしていく」方針だ。
  • 1

外部リンク

http://www.mcjpc.com/new_web/index.html