店頭市場ピックアップ

マザーボード市場

2004/02/16 16:51

週刊BCN 2004年02月16日vol.1027掲載

プレスコット対応で需要拡大

年末年始の各週は3-16%増

 インテルが2月2日、最新のペンティアム4「プレスコット」の出荷を開始、前評判の高さもあってマザーボード市場の拡大に期待が膨らんでいる。同市場の年末年始商戦を含むここ2か月間は、大晦日の週を除き、プレスコット対応(対応版)の需要で、各週とも前年を上回る販売台数を記録した。プレスコットの発売は、1年近く前から予定されていたため、発売前から対応を明記したマザーボードが豊富に揃った。昨年秋口に、いち早く対応版を出荷したアサステックのギガビットイーサ付き「P4P800」と日本ギガバイトの「GA-8IPE1000 Pro2」が、機種別で上位を安定的にキープしている。

 昨年11月末からは、3.6ギガに対応したMSIの「865G Neo2-PLS」が上位を脅かす位置につけ、同製品の効果で、今年1月19-25日の週からエーオープンを抜きベンダー別販売台数シェアが約18%で3位に上がった。2月2-8日の最新週では、上位10機種がすべて対応版で全販売台数の約3割を占めている。ベンダー別では、日本ギガバイトがトップで、アサステックが続く。ただ、アサステックは、ペンティアム4のハイエンドユーザー向けに販売している高額の対応版「P4P800デラックス」が牽引し、総販売金額で日本ギガバイトを抜いてトップに立った。

 店頭関係者によると、今年のマザーボード市場のキーワードは「プレスコットだ」とした上で、「2月のプレスコット登場で市場が動く」のは確実だという。しかし、プレスコットは、インテルの当初発表より消費電力が大幅に上がった。このため、初期製品で供給電力が不足する製品も多く、マザーボードの電流量や熱設計電力の規定値が「FMB1.5」をクリアする製品以外は普及しない可能性もある。今後、各社からスペックの高いマザーボードが登場し、価格がこなれた段階で普及が進むとみられる。
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