店頭市場ピックアップ

オフィスソフトの販売動向

2004/06/07 16:51

週刊BCN 2004年06月07日vol.1042掲載

マルチOSで需要喚起

Linuxやマック版で拡販期待

 BCNランキング統合ソフト部門5月24-30日までの上位3社の週間ベンダー別販売本数シェアは、マイクロソフトが75.6%、ソースネクストが16.4%、ジャストシステム5.3%だった。同部門5月1-31日までの上位3社の月間ベンダー別販売本数シェアは、マイクロソフトが72.6%、ソースネクストが18.5%、ジャストシステムが6.8%と、ソースネクストは5月を通じて安定したシェアを堅持した。

 ソースネクストの販売本数の約半分を占める「スタースイート7パーソナルパック」は、5月月間シェアで8.6%と、マイクロソフトの「オフィスパーソナルエディション2003」の7.9%を上回るシェアとなり、「売り場に定着した商材」(販売店)になった。

 Linux上でも稼働するスタースイート7は、Linuxユーザーからも支持を得ている。パソコンソフトのコモディティ化を目指すソースネクストが、戦略的にLinuxユーザーの取り込みを意識したかどうかは別として、クライアント向けのLinuxを販売する関係者は、「Linuxを使う上で欠かせないアプリケーションが広く店頭に並ぶことで、われわれのビジネスの追い風になっている」と、OSビジネスにも副次的効果が表れている。

 一方、マイクロソフトは6月18日からマッキントッシュ版オフィス最新版の「オフィス2004フォーマック」シリーズ2種を順次発売する。これにより統合ソフト部門におけるマイクロソフトのシェアは一時的に高まることが見込まれる。オフィス2004フォーマックシリーズは、コンシューマや映像・画像を扱うプロフェッショナルが多いマックユーザー層を強く意識した製品で、ウインドウズ版のオフィスとは異なる市場の掘り起こしが予想される。
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