店頭市場ピックアップ

ベアキットの販売動向

2004/07/26 16:51

週刊BCN 2004年07月26日vol.1049掲載

夏商戦は好調に推移

デスクトップは終盤迎える

 組立パソコン用ケースとマザーボード、電源がセットになったベアキットが好調な販売をみせている。この夏商戦で需要が伸び、パソコン専門店や家電量販店の稼ぎ頭の1つになっている。デスクトップパソコン(完成品)も堅調な売れ行きをみせているものの、6月末を境に需要が落ち着き始めている。図は、BCNランキングによる5月31日-6月6日の販売台数を100として、ベアキットとデスクトップの販売台数を指数化した。夏商戦本番の6月以降、ベアキットとデスクトップともに指数が伸びている。しかし、デスクトップは6月28日-7月4日をピークに指数が減少。夏商戦も終盤を迎えている。

 一方、ベアキットは7月に入ってからも指数が上昇している。ヨドバシカメラのマルチメディア梅田(大阪市北区)がパーツコーナーの増床を図り、ベアキットを中心にパーツのアイテム数を1.5倍まで増やすなど、最近では自作パソコンユーザーの獲得を狙うショップが目立つ。こうした状況がベアキット市場の拡大につながっているようだ。ベアキットメーカーもショップへの販売施策に力を入れ始めた。エーオープンでは、東京・秋葉原電気街のパーツ専門店「俺コンハウス」に専用コーナー「エーオープンワールド」を設置。同コーナーでは、専門の説明員も配置し、自社ブランド製品の販売に加え、来店者の自作パソコンに関する問い合わせにも迅速に対応している。

 俺コンハウスにとっては、パーツの販売増につながっており、エーオープンによる専用コーナーの設置と専門員の配置が好評を得ているようだ。エーオープンは、7月12-18日に27.7%のシェアで首位を獲得している。BCNランキングによれば、7月12-18日の時点でベアキットの市場規模はデスクトップの7.3%に達している。ショップやパーツメーカーの拡販策により、今後も市場が拡大していく可能性が高い。
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