店頭市場ピックアップ
サーマル(熱転写)プリンタの販売動向
2004/11/22 16:51
週刊BCN 2004年11月22日vol.1065掲載
フォトダイレクト機能が人気
キヤノン「セルフィー」が好調
特に、ダイレクトプリントができるサーマル(熱転写)プリンタが市場を広げている。店頭では、フォトダイレクトプリント機能付き複合プリンタの波及効果もあり、サーマルプリンタも「以前に比べると売れている」(ショップ担当者)という。
デジタルカメラの需要は一巡したという見方もある。しかし、ここにきてデジカメとプリンタを直接接続し、撮った写真を簡単にダイレクトプリントできるプリンタにニーズが集まってきているようだ。
BCNランキングの直近11月8-14日のサーマルプリンタの機種別販売台数シェアをみると、キヤノンの「SELPHY(セルフィー)CP400」が47.6%となっている。キヤノンのセルフィーは、ホームフォトプリントを通じたコミュニケーションを生み出すツールとして立ち上げた新ブランド。10月中旬の発売以降、販売台数を伸ばしている。新ブランドを立ち上げたキヤノンの戦略が奏功しているといえるだろう。
図は、直近の週次データをもとにしたサーマルプリンタのメーカー別販売台数シェア。キヤノンは台数ベースで79.1%、金額ベースで78.9%を獲得。2位のソニーは台数で8.3%、金額で8.1%となっている。ソニーが、11月上旬に発売したデジタルフォトプリンタ「DPP-FP30」も発売以降販売台数を伸ばしている。
メーカー別シェア4.5%で3位のオリンパスは、11月下旬に新コンセプトのデジタルカメラ「i:robe IR-500」の周辺機器の1つとして、デジタルフォトプリンタ「P-S100」を発売する。
ショップ担当者によると、「サーマルにこだわるユーザーもいるが、現在はインクジェットの画質も向上」している。そんななか、サーマルプリンタの「コンパクトさが一番の魅力になっている」という。
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