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デジタルビデオカメラの販売動向

2004/11/29 16:51

週刊BCN 2004年11月29日vol.1066掲載

ソニーが一歩リード

松下、キヤノン追随で3強争い

 デジタルビデオカメラ市場は、ソニーが抜け出しトップシェアを堅持。その後を松下電器産業、キヤノンが追う展開だ。

 図は、BCNランキングの10月月次データをもとに、デジタルビデオカメラのメーカー別販売台数シェアを表した。

 ソニーは台数ベースでシェア41.0%となり、トップの座を獲得。次いで松下電器が25.5%で2位、キヤノンが19.5%で3位に位置する。そのほか、日本ビクターやシャープ、日立製作所などが3社の後に続くが、シェアは10%以下で、ソニーが他を突き放している。しかも、トップ3社のシェアの合計値は86%に達している。

 ソニーをトップに押し上げたのは、静止画、動画ともに有効画素数が競合製品よりも高いハイエンドモデル。製品別シェアでは20.9%となっている。有効画素数は、静止画で305万画素、動画でも205万画素で、製品別トップ10位の中で最もスペックが高い。平均実売価格は約9万5000円とデジタルビデオカメラ全体の同約8万500円に比べ若干高額だが、「1-2万円の価格差ならハイスペックモデルを選ぶユーザーが多い」(ノジマ)ことから、人気を集めている。このほか、ソニーは記録メディアにDVD-R/RWを採用し、パソコンを使わずにDVDを作成できるモデルも好調で、製品別シェアで4位にランクインする。

 一方、2位の松下電器は、有効画素数は平均レベルながら、MPEG2方式でも撮影できる機能を備え、平均実売価格約7万7000円の値頃感のあるモデルが好調。製品別シェアで2位となっている。

 デジタルビデオカメラは、運動会が多い10月と、卒業式および入学式シーズンの3-4月に最も販売が伸びる。2大商戦期の10月で抜け出したソニーに対して、松下電器、キヤノンを中心としたメーカーがどのように巻き返すか。後を追うメーカーの対抗策に注目が集まる。
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