全国ショップ激戦図

<全国ショップ激戦図>85.埼玉県新座市(中)

2005/07/18 18:45

週刊BCN 2005年07月18日vol.1097掲載

 新規ショップの業績を伸ばすために重要になるのは、リピーターを増やすこと。各家電量販店とも、メインターゲットと決めた顧客層が多く来店するよう、顧客ニーズに応じた品揃えの強化に力を入れている。

若者のリピーターを増やす

 コジマが「新座店」および「志木店」を統合し、このほど埼玉県南部のフラッグシップショップと位置付けてオープンした「NEW新座店」では、ファミリー向けの店づくりを徹底する一方で、10代後半から20代前半の学生を獲得するためにエンタテインメント性の高いソフトウェアを専門に販売するコーナー「コジマソフト」を設置した。

 同店は、国道254号線沿いにあり、約130台の車を収容できる駐車場を完備している。郊外型店舗の基本戦略とも言える、休日の来店者をどうやって増やしていくか、という課題に対する答えとして、白物家電を充実させた。週末には、価格を前面に押し出したチラシを配布し、競合店に対抗している。

 もちろん、休日の来店者を増やすことだけに注力しても、売り上げは拡大しない。「新座店と志木店を統合させたのであれば、幅広い年齢層が足を運ぶ店に生まれ変わらなければならない」(紫藤竜二店長)。そのために「DVDソフトや音楽CD、ゲームソフトを充実させて平日の来店も促す」(同)ことでリピーターを増やしていく作戦だ。若い層のリピーターを増やすということは、郊外型店舗の多くが知恵を絞っている、「休日と比べ平日の来店者が極端に少ない」という問題を克服する最善の策といえる。このために、「学生をまず新規顧客として獲得する」ことを狙う。

 新座市周辺には、「立教大学の新座キャンパスをはじめ、多くの大学があり、JR武蔵野線の新座駅を通学に使う学生が多い」。JR武蔵野線の新座駅から徒歩圏内に店を構えるコジマNEW新座店にとって、若者を誘引する「何か」が必要だった。それがDVDソフトなどの充実というわけだ。

 コジマは、他県に比べて埼玉県での出店数が最も多い。埼玉県は、業績を伸ばすための重要な地区の1つである。しかも、埼玉南部の旗艦店と位置付けるNEW新座店で、郊外と駅近くという双方の利点を生かす新しい店舗戦略を取り入れた。埼玉南部では、家電量販店各社が大型店のオープンや不採算店の閉鎖など新陳代謝を繰り返しており、マーケットシェア争いが一段と激しくなっている。今回コジマは、この激戦区を勝ち抜いていくための布石を打った。NEW新座店は、他の地域へ同様の展開を図る試金石となる。(佐相彰彦)
  • 1