店頭流通

ソースネクスト 超小型IP電話機を9月にも発売 販売目標は初年度10万本

2005/07/25 18:45

週刊BCN 2005年07月25日vol.1098掲載

 ソースネクスト(松田憲幸社長)は、インターネットに接続したパソコンのUSBポートにイヤホンマイク付きUSBメモリを差すことでIP電話が利用できるUSB超小型IP電話機「いきなりIP電話」を9月にも販売開始する。

 同製品は、エニーユーザーグローバル(宮町秀恒社長)が開発した「アィムフォン」をOEM(相手先ブランドによる生産)調達して「いきなりIP電話」として販売する。価格は3970円で、発売開始時は1万本を限定2970円で販売する。大手家電量販店、書店、スーパー、コンビニエンスストアなど既存チャネルを中心に「初年度10万本の販売を目指す」(青谷征夫取締役)予定だ。

 「Skype(スカイプ)」を利用したIP電話が話題となっているが、「いきなりIP電話」は、パソコンへのインストール作業や、ネットワーク設定の必要がないため、「何も考えずに、パソコンにUSB超小型IP電話機を差せばIP電話が使える」(青谷取締役)と、手軽さと通話料の安さをアピールし、IP電話の普及に弾みをつける狙いがある。IP電話の導入を検討している一般のパソコンユーザーのほか、SOHOなどの小規模な企業もターゲットにしている。

 料金の支払いは、クレジットカードによりチャージするプリペイド方式。基本料金は不要で、固定電話など加入者以外への通信料金は、国内固定電話への通話が3分7.9円、携帯電話へは1分17.4円。国際電話は、米国の固定電話および携帯電話への通話はそれぞれ1分8.0円。導入パッケージには予め500円分の無料通話がついている。

 同社は2003年から、1980円という低価格でソフトを販売する「コモディティ(日用品)化戦略」を進めている。さらに今年6月には、①Linuxやマッキントッシュ対応ソフトの拡大、②新ジャンルへの製品拡大、③女性や若年層の開拓──の3つを柱とする「全方位コモディティ化戦略」を発表。「いきなりIP電話」は、全方位コモディティ化戦略の新ジャンル拡大製品の1つと位置づけている。
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