店頭流通

エプソン販売 年末商戦で複合機比率を6割へ プリンタ市場の底上げ狙う

2005/11/21 18:45

週刊BCN 2005年11月21日vol.1114掲載

 エプソン販売(真道昌良社長)は、プリンタの年末商戦で、複合機の販売比率を6割に高めることを目指す。単能機に比べ複合機は多機能であるため、ユーザーの利用用途を広げることが見込め、プリンタ市場全体を底上げできるとの目算があるためだ。昨年末は、プリンタ全体に占める複合機の比率は約4割だったが、年末商戦も序盤で、「すでに5割を超えた」という。今年末商戦では、「PM-A890」などミドルレンジの複合機が順調に販売数を伸ばしている。

 複合機は、秋冬モデルの発表とともに販売が伸び、単能機に迫る構成比となっている。デジタルカメラで撮影した画像を印刷したり、スキャナで古い写真をデジタル化するといったニーズなどが高まり、多機能の複合機の利便性に注目が集まったためだ。同社は、こうしたユーザーの使い勝手に関するニーズに応えることで、ユーザーの購買意欲を高められると見ている。

 佐伯直幸・販売推進部部長は、「単能機から複合機へ買い換えるユーザーが増えている。最近は、写真や年賀状のプリントを自分で行うニーズが増え、家庭内のプリンタの購買層が父親から母親や子供にまで広がった。あらゆるユーザーがプリンタを購入する時代になった」と、分析する。

 このため、同社は、新複合機4機種すべてで写真を印刷する機能を充実させた。上位2機種では、写真の好ましい色を実現する「Epson Color」に対応したほか、全機種に逆光や色かぶりなど人物撮影を自動補正する機能や、携帯電話で写真に文字入力できる新機能などを搭載した。「家庭での写真プリント利用を増やそうと、お店プリントに対抗できる付加価値の高い機能を加えた」(佐伯部長)という。

 さらに、秋冬モデルの宣伝でも、スペック訴求を避けて、人物撮影の自動補正などの利便性をアピールする手法をとった。こうした施策が一般ユーザーの共感を呼び、女性客を中心に複合機の購入が増えたという。

 パソコン量販店では、同社とキヤノン販売が熾烈なシェア争いを繰り広げている。キヤノン販売も、エプソン販売と同様に複合機のシェア拡大で販売攻勢をかけている。

 「今年は、シェア争いでヒューレットパッカード(HP)が一歩後退したため、2強の戦いは激化している。しかし、2強が同じ路線で足並みを揃えたことでプリンタ市場が盛り上がる」(佐伯部長)と、今年の年末商戦は前年同期比で10%以上の販売増が見込めるとしている。
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