秋葉原は今

<秋葉原は今>4.電気街、冬のフェアを開催

2005/12/12 16:51

週刊BCN 2005年12月12日vol.1117掲載

 秋葉原電気街振興会が「冬の秋葉原電気まつり」を11月19日から行っている。このフェアは、年末年始の秋葉原の恒例行事。商戦が一段落する来年1月9日まで開催される。

 期間中は、1店舗での購入金額が5000円以上のユーザーにスクラッチカードを配布。当たりは、「A賞」として5000円分の買い物券が2000本、「B賞」500円分を6万本、合わせて6万2000本を用意した。総額にして4000万円だ。

 買い物券は、フェア参加店である石丸電気やラオックス、ソフマップ、九十九電機などの秋葉原の主要ショップで使える。

 加えて、今回のフェアでは目玉企画として吉本興業の若手芸人が各ショップで1日店長を務めるイベントを実施。この企画は日曜日に行われており、漫才コンビなど40組程度が各ショップに登場する予定だ。

 ほかには、JR線をはじめ、首都圏新都市鉄道のつくばエクスプレス、東京メトロ日比谷線などの秋葉原駅構内でポスターによる展開も行った。

 単なる広告だけではなく、来訪者が迷わずに電気街へと足を運べるように、電気街の方向を指し示した矢印も印刷されている。

 さらに、電気まつりに参加しているショップをはじめ、飲食店や駐車場など秋葉原の情報を掲載した雑誌も駅前で配布している。

 こうした取り組みは、秋葉原電気街に頻繁に通っている“マニア”や“おたく”向けではない。パソコンやフィギュア、アニメなどに詳しくない消費者が来訪する傾向が強くなったことが影響している。

 昨年までは、電気街で開催されていたフェアといえばマニアやおたくを集めるための性格が濃かった。今年に入ってからは、誰でも気軽に来訪できるようなフェアが増えている。

 今年3月、東京都・ヘブンアーティスト運営委員会主催で、大道芸人に活動の場を提供する「ヘブンアーティストIN秋葉原」や、駅前の高層ビル「秋葉原ダイビル」のオープンと同時期に開催された春の「デジタルライフフェア」では、幅広い年齢層が秋葉原を訪れていた。

 今回のフェアでも、ファミリーを中心に秋葉原を初めて訪れる顧客が増えているようだ。(佐相彰彦)
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