店頭市場ピックアップ

ホームソフトの販売動向

2006/02/06 16:51

週刊BCN 2006年02月06日vol.1124掲載

テクニカルソフトが首位を堅持

家計簿ソフトの機能争い激化

 家計簿ソフトウェアを中心に構成されるホームソフト市場のシェア争いは、年末から激戦が続いている。昨年、3.3%の僅差で年間トータル第1位に輝いたソースネクストは、年末にテクニカルソフトとマイクロソフトの2社に首位を奪われた。年明けからは、首位のテクニカルソフトが2位との差を引き離している。2位以下は、プラトやイーフロンティアなどを含め、順位の変動が激しい。

 家計簿ソフトは、「今年は家計簿を付けよう」という主婦層が、年末年始にかけて購入するといわれる。そのなかで、テクニカルソフトは、主力の家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム5」(店頭価格・3500円)が安定して出荷台数を伸ばしている。同ソフトは、「買物」ボタンをクリックすると、商品やお店情報をインターネットで見れたり、買い物した品目を自動登録する機能などが受けた。

 一方で、1月23-29日の週では、店頭価格が1万円程度のマイクロソフトの個人マネー管理ソフト「Microsoft maney 2006」シリーズが機種別で3位以内に2本ランクインしている。同ソフトは、家計簿だけでなく、複数口座の一元管理や日々の収支管理などができる。パソコンスキルが高くなったといわれる主婦層が、一般的な家計簿ソフトに飽き足らず、高機能な上位ソフトを購入している可能性は高い。

 家計簿ソフトは、5年ほど前から家計の収支だけを計算する初心者向けとして登場した。最近では、貯蓄目標額や家計診断、水道料金・光熱費明細、銀行口座の残高との連動機能--など、高機能化が進んでいる。

 簡単な機能が受け、03年にホームソフト部門で第1位に輝いたアジェンダは、ベンダー別シェアで5位以下に低迷している。だが、昨年11月、「おさいふケイタイ」の履歴を取り込める新版の家計簿ソフト「ミラクル家計簿4」を出し、追い上げを図る。パソコンスキルが向上する主婦層に向けた製品開発競争は、さらに続きそうだ。

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