秋葉原は今

<秋葉原は今>18.クロスフィールドとの連携強化

2006/03/27 16:51

週刊BCN 2006年03月27日vol.1131掲載

 “世界のIT拠点”を目指す超高層ビル群「秋葉原クロスフィールド」のグランドオープンで注目されているのは、電気街を中心に街の主力産業であるエレクトロニクス分野の復活だ。

 秋葉原クロスフィールドは、産学連携機能を有した「秋葉原ダイビル」でIT企業と大学のコラボレーションによる最新技術の開発、集客機能がメインの「秋葉原UDX」で誰でも気軽に来訪できる環境作りを目指している。これに、パソコンや家電などの販売力を誇る電気街が加われば、世界屈指のIT拠点に発展する可能性を十分に秘めている。街のIT産業を一段と高めるためには、秋葉原クロスフィールドと電気街の連携が必要といえるだろう。

 連携強化策の1つとして、秋葉原電気街振興会と秋葉原UDXの大型駐車場「秋葉原UDXパーキング」運営会社の駐車場総合研究所が提携。3月18日から、振興会加盟店で1万円以上の購入者に対し、120分無料のUDX駐車サービス券を発行するようになった。3月15日の時点では、石丸電気やオノデン、九十九電機、ラオックスなど15社程度が参加している。

 UDXパーキングは、収容台数が800台と秋葉原で最も大規模な駐車場。かねて駐車場不足が指摘されていた電気街にとっては大きなメリットだ。しかも、各店舗が提携しているのではなく、街全体での提携であるため、共通仕様のサービス券を発行することになる。ユーザーにとっては、多数の店舗回遊で比較購入ができ、しかも駐車場サービス券が受け取れることになる。多くの家電量販店やパソコン専門店が軒を連ねる街の魅力を味わうことにつながる。

 秋葉原電気街振興会では、駐車場情報を掲載したチラシ「電気街マップ」の配布やホームページでの情報配信などで車による買物ユーザーの増加を図っていく。

 また、秋葉原ダイビル内で生まれた新しい製品を電気街のショップで販売する循環サイクルの形成も街の発展につなげる手段といえる。秋葉原ダイビル内のテナント入居者は、「現段階では、共同開発に力を注いでいるため、電気街との連携については、どのような方法が良いかは分からない。しかし、開発した技術や製品を広めるには、電気街との連携強化が必要であることは確か」(IT企業の幹部)としている。

 秋葉原地区でITを中心とした拠点の建設が進んだのは、電気街の知名度に支えられた集客力があったためだ。これまでにない新しい技術や製品を街全体でアピールしていくことは、新しいマーケットを創り出すことになる。(佐相彰彦)
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