店頭流通

ソースネクスト ビスタ対応で店頭施策重視 来春までに前年対比10%増へ

2006/11/20 18:45

週刊BCN 2006年11月20日vol.1163掲載

 ソースネクスト(松田憲幸社長)は、ウィンドウズビスタ発売にともない、店頭施策を重視していく。 同社は全タイトルをビスタ対応にすることを表明。現在、505タイトルのうち主力ソフトをはじめ約140タイトルのビスタ対応を完了させている。

 既存ソフトのビスタへの対応は、ベンダーにとっては非常に手間のかかる作業になる。松田社長は「コストの問題もあるため、対応できずに振り落とされるベンダーも出てくるだろう」とみる一方で、「ビスタ対応をうたうと店頭の反応がいい」とも話す。

 次のOSに対応できないと、半年程度で店頭で扱われなくなるケースもあった。「そうした点から多少手間がかかっても対応する必要がある。対応をうたえばトータル的に売り上げが伸びる」。来年春までに、前年対比10%増を予想している。

 パッケージソフト市場はここ数年、縮小傾向にあるが、「販売展開する場所次第で200%の伸びは期待できる」と自信をみせる。

 家電量販店のソフト売り場は、ウィンドウズ95のときに比べると、マイナーになった。店舗の上層階で展開する量販店が多いことに触れて「店頭でソフトの売り上げを伸ばすには、展開する場所が重要だ」と強調した。ソフト売り場が上層階にいくほど「顧客にとっては労力が必要になり、購入を目的とした人しかを足を運ばなくなる。近寄りがたく、客足は落ちてしまう」と実情を語る。

 ソースネクストでは、売り場を上層階から入り口前、ハードウェアのそばなど人通りの多い下層階や、書店などに1980円の安価なソフトを陳列する「コモディティ化戦略」をすすめている。今年の7月6日に「ウイルスセキュリティ0(ゼロ)」を発売してからは100店舗以上を巡回するなどソフトの扱い方、展開場所を重要視してきた。

 この戦略が功を奏し「顧客がソフトを買う習慣が定着しきてた」と語り、3年で1300万本の販売実績に結びつけた。
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