店頭販売奮闘記

【店頭販売奮闘記】イメーション(下) 米TDKを手本に営業と二人三脚

2009/12/17 18:45

週刊BCN 2009年12月14日vol.1313掲載

 このコーナーでは、店頭販売に注力するメーカーの販売第一線の動きを紹介する。(上)では各社の販売戦略や体制を、(下)では現場の奮闘ぶりを追う。

朝比奈忠大 氏
コンシューマ商品マーケティング本部チャネルマネジメントグループ
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 2007年にTDKの記録メディア販売事業を買収し、「TDK Life on Record」ブランドなどで記録メディアやPC周辺機器を展開するイメーション。買収を機に、マーケティング部門の中に営業とマーケティングの間を埋める役割を担うチャネルマネジメントグループをつくった。

 この組織は、米TDKをお手本にしたもの。米国では、販売店の棚割りの交渉は年に1回で、その結果が1年間の売り上げを大きく左右する仕組みになっている。そこで米TDKは、チャネルマネジメントグループをつくって営業担当と二人三脚の体制を整え、販売店との関係を強化した。その試みが奏功したことから、日本でも同様の仕組みを取り入れたのだ。

さくらや渋谷店、地下1階の各種メディア・消耗品売り場
 記録メディア売り場には、テレビやレコーダー売り場のように、常に店員がいるわけではない。「セルフ販売商品なので、お客様を買う気にさせる陳列が重要」と語るのは、コンシューマ商品マーケティング本部チャネルマネジメントグループ朝比奈忠大氏。この年末は、少ない在庫でもボリューム感が出るように工夫した什器を提案し、全国160~170か所の販売店に設置している。

 朝比奈氏は、消費者動向や市場全体の傾向を分析し、各チャネルに合った什器や売り場づくりを企画。営業担当者に同行して販売店を回っているほか、販売店向けの勉強会も担当する。記録メディアの販路は、レンタル店やGMSなど家電量販店以外のチャネルも多く、売り方はさまざま。家電量販店向けに市場の背景などを含めて勉強会を開催したこともあるし、レンタル店などに記録メディアの規格の違いなどから伝えたこともある。それぞれのニーズに合わせた施策を、販売支援につなげていく。(田沢理恵)
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