エプソン販売(平野精一社長)は、ビジネスユースが主体のシートフィード型スキャナから、同社として初めて個人向けの「ES-D200」を7月22日に発売する。写真用として定評のあるフラットベッド型も継続して展開することで、ラインアップを拡充。2010年度は、メーカー別販売台数シェアを36%(同社試算)にまで高めることを目標とする。

組織再編で販促力を強化

戸田弥広課長
 「シートフィード型スキャナの市場認識が甘かった。もっと早く取り組まなければならなかった」。戸田弥広・MD部(BIJ・SC)課長は、個人向けのシートフィード型スキャナを市場に投入する時期が遅れたことについて、素直に反省の弁を述べた。法人・個人を問わず、いずれも主力事業のプリンタに軸足を置いていたことから、「スキャナは後手に回っていた」というのが実情だという。

 「BCNランキング」でスキャナ市場を概観すると、シートフィード型には勢いがある。5月のタイプ別構成比では、台数ベースで44.5%。かつて独壇場だったフラットベッド型から、主流が入れ替わった。シートフィード型は、有力メーカーのPFUに加えキヤノンなどが本格的に参入。今回のセイコーエプソンの参戦もあって、活気を帯びることは必至だ。

 エプソンのスキャナは、法人向け「Offirio」と個人向け「Colorio」という二つのブランドがある。エプソン販売では、これまで別々に事業を展開していた。しかし2010年4月、組織変更によってプロダクトマーケティング部がMD部に生まれ変わり、その結果、スキャナは「BIJ・SC」という一つの部隊で管轄するようになった。

 MDとはmerchandising(商品化計画)の略。MD部への改組は、製品ごとの販売戦略に加え、ユーザー、市場に対する販売促進を強化するのが狙いだ。「ユーザーのニーズを的確に捉え、アプローチできるようになった。また、市場の動向を見据えて製品・販売戦略に注力できる」と戸田課長はメリットを語る。このメリットを最大限に生かし、シートフィード型スキャナは、家電量販店とECサイトという個人向け販路で、全体売り上げの8割を見込む。(井上真希子)

ES-D200