これからの時代(Era)をつくりだす存在となるであろう業界注目の若手経営者にフォーカス。そのビジネス観や経営哲学に迫ります。今回は「ハービット・仲田紘司代表取締役」を取材しました
国際物流に不可欠な存在へ
「人生は一度きり。大きなことを成し遂げたい」と話す。支援する国際物流は、海を越えて大量の物資を運ぶ業界だ。コンテナ船が港を出てから目的地に着くまでの距離と時間を相手にしながら、事業計画を立てなければならない。国際物流というスケールの大きな業界において、「データの活用で、予定通りに届かないことを一掃したい」と力を込める。
起業した当初からグローバルに展開する企業を目指してきた。「短期的であっても国内物流にフォーカスすることで、世界に挑戦する機会を失いたくない」。目指すのは「インテル、はいってる」のように、国際物流に携わるあらゆる人々にとって欠かせない存在になることだ。
「誠実さ」重視の組織づくり
「0から1をつくりたい」との思いが、経営者として歩み出したきっかけだ。実現するには長い道のりになるかもしれない。それでも「誰かの会社で働くのではなく、自身の持つ課題解決への道筋の答え合わせをしたい」
「誠実さ」を重視した組織づくりを進めている。もちろん「自社製品を売り込むためにポジショントークをしてはならない」。顧客が求めるベストな解と自社が提供する製品の価値にズレがあるのなら、この差を埋めることが多くの関係者に支持される近道となる。
最適な運送ルートを示す
海運業界で勤務していた際、国際物流に残るアナログな業務を多く見てきた。熟練者の経験と勘を頼りにする業務も多かった。デジタル技術に不慣れな部分がある業界だからこそ、「日本経済を支える貿易を改善する」ために自社が寄与する部分は大きいと見通す。
運送の改善には輸送手段の物理的な改革など、ハードウェアが寄与する部分が多いのは確かだ。一方で未来では、現在の船舶や航空機だけではなく、宇宙を介した運搬も可能になるかもしれない。データ分析を基にしたITを通じて、多様な選択肢の中から最適な運送ルートを示すアプローチは、未来の物流にもきっと貢献する。
プロフィール
仲田紘司
東京大学大学院を修了後、日本郵船に入社。その後、アイルランドAccenture(アクセンチュア)日本法人やプラグ・アンド・プレイ・ジャパンを経て、2022年にハービットを設立。
会社紹介
国際物流を支援するクラウドサービス「Harbitt」を開発・提供する。荷主企業や国際物流業者を顧客に抱え、輸送データの可視化や最適な輸送ルートの提示などを行っている。