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ウェブBtoBマッチングが隆盛 多方面から新規参入相次ぐ
2008/02/25 14:53
週刊BCN 2008年02月25日vol.1224掲載
ここにきて、BtoBを対象としたウェブサイト活用のビジネスマッチングの提供が盛んになっている。コンテンツプロバイダなどウェブサービスを中心としたベンダーだけでなく、多様な方面から参入している。各社とも、マッチングサービスをベースに新しいビジネスモデルを構築することが最大の狙いだ。(佐相彰彦●取材/文)
新しいビジネスモデル構築にも
■07年から急激に立ち上がる ユーザーに付加価値を提供
BtoB向けビジネスマッチングサイトが昨年から急激に立ち上がり始めた。自社のウェブサイトを閲覧するユーザーに対して付加価値サービスを提供する動きが活発化していることが背景にある。
ISP(インターネットサービスプロバイダ)のアイエフネットは、中小企業向け検索サービスと一括見積りサービス「Bizloop(ビズループ)」事業を昨年末から開始した。企業PRサイトとして使える「Bizloopサーチ」と、一括見積り機能を持った「Bizloopマッチング」の2つのサービスを提供している。
「サーチ」では、商品販売やサービス提供を行っている企業が会員となり、同サイトを活用するユーザーはカテゴリやキーワードなどで検索することができる。会員として商品力やサービス内容で勝負する中小企業を対象としている。「マッチング」は、発注企業が会員に対して一括で見積り依頼することができるサービス。このサービスも、会員として狙うのは中小企業だ。会員数は、今年1月末の時点で「サーチ」が約4000社、「マッチング」が60社程度になっている。梅田嗣雄・取締役営業本部長は、「2009年には2万5000社を会員として獲得する」と自信をみせる。
外資系ITメーカーの保守などを支援する日本サード・パーティは、昨年11月に「IT-Proposal.COM(ITプロポーザル)」をサービス化した。同サービスは、ITシステムの提供側と使う側を結ぶサイトに仕上げている。ユーザー企業がITシステムに関するRFP(提案依頼書)を書き込んだ際、メーカーやSIerなどが具体的なシステム提案を提示できる仕組みだ。現段階では、会員数が100社弱。佐伯康雄・取締役経営戦略室長は、「会員登録を無料に設定しているため、徐々に広がっていく」としている。
昨年3月には、調査会社のノークリサーチが中小企業の情報システム担当者を対象としたQ&Aコミュニティサイト「シス蔵」をオープン。会員登録が無料なのと、匿名で質問を書き込める気軽さが受けて、「5000人が会員登録している」(伊嶋謙二社長)という。
ニュースコンテンツを中心にBtoB向けインターネットサービスを提供するアイシーズは、07年1月に中堅・中小企業のIT導入を支援するオンライン市場「Bizma!(ビズマ)」の提供を本格化。同サービスでは、会員登録制を採用せずにユーザーが自由に閲覧できる。一方、サイト内にあるメーカーから資料請求を希望する際は個人情報を登録し、その顧客情報をベースに「見込み顧客獲得保証サービス」と呼ばれる、メーカーやクライアントを対象としたリード保証サービスを収益源としている。サイトユーザーを拡大することによって同サービスのクライアントを増やそうとしており、「現段階では、ユニークユーザーが120万程度に達した」(高橋健・経営管理本部経営企画室課長)としている。
■ウェブ活用で多くの可能性 法人向けの堅実な収益増も
各社がビジネスマッチングサービスに力を注いでいるのは、新しいビジネスモデルを構築しようとしているからにほかならない。
アイエフネットではISPであることから、「ビズループ」事業に着手したことで「ISPユーザーを囲い込むことが目的」(梅田取締役)という。さらに、サイトを活用した広告事業を展開する計画を立てており、「会員数が増えれば、出稿企業を獲得できるのではないか」とみている。
日本サード・パーティでは、「サイトのバナーリンクなど、さまざまなアライアンスを組む」(佐伯取締役)ことが狙い。実際、複数の地方銀行とパートナーシップを組み、融資先企業が「ITプロポーザル」を利用できる仕組みを構築。地方銀行は「総合経営支援サービス」などと銘打ってIT導入に悩んでいる顧客への付加価値提供で融資支援につなげることができる。「当社にとっては、銀行とパートナーシップを組む各地域のIT企業と組んで保守サービスを提供できる」(同)。サイトの開設は、同社のPR活動としても機能しているわけだ。
ノークリサーチが「シス蔵」を提供しているのは、中小企業の顧客データベース(DB)を拡充して主力事業である調査を強化するため。「できるだけ多くの顧客DBを蓄積していきたい」(伊嶋社長)考えを示している。アイシーズは、「将来的には、サイトのポータル化を目指す」(高橋課長)としている。アライアンスで求人広告や受発注、旅行予約などのサービス提供によるサイト価値の向上で広告クライアントを一段と増やす方針だ。
各社の取り組みをみると、「ビジネスマッチング」という切り口で、さまざまなビジネスが展開できることがわかる。コンシューマ向けサイトサービスと比べれば、多数のユーザーがアクセスすることは期待できないものの、対象を法人に設定していることから、堅実な収益源に結びつく可能性を秘めている。
ここにきて、BtoBを対象としたウェブサイト活用のビジネスマッチングの提供が盛んになっている。コンテンツプロバイダなどウェブサービスを中心としたベンダーだけでなく、多様な方面から参入している。各社とも、マッチングサービスをベースに新しいビジネスモデルを構築することが最大の狙いだ。(佐相彰彦●取材/文)
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