その他
日立製作所 クライアント統合を追求 “シン”の利便性をアピール
2008/05/26 21:10
週刊BCN 2008年05月26日vol.1236掲載
日立製作所(古川一夫社長)がクライアント統合を追求する。昨年夏にパソコン製造の撤退を表明し、シン・クライアントの拡販に力を注ぐ今、利便性を訴えていくことで事業の拡大を図る。
シン・クライアントの強みとして、同社が掲げていたのは昨年度までセキュリティ関連ソリューションだった。アクセスしなければアプリケーションを使うことができないため、従来型のパソコンと比べればセキュアな環境を構築できることをアピール。このアプローチにより、「前年度の2倍にあたるビジネスを手がけることができた」(五十嵐肇・クライアント本部ビジネス統括部長代理)と自信をみせる。
今年度も昨年度と同程度の戦略で事業拡大を図れる可能性を秘めているものの、「セキュリティを全面に押し出したことでシン・クライアント端末の販売だけに集中した。今後は、システムを含めたソリューション展開を加速させていく」方針を示している。
拡大策の1つとして重視しているのがシン・クライアントの利便性や使い勝手の向上。自社のクライアントブレードとシトリックスを組み合わせたシステムでクライアント統合を提案。「パソコンのリプレース需要に対して促していく」としている。
リプレース時期ではないユーザー企業については、「既存パソコンでクライアント統合が行えることを訴えている」という。パソコンのままでセキュアな環境が構築できるソフトウェアとクライアントブレードを組み合わせて提供。「このソリューションを導入した顧客企業には、次のステップとしてシン・クライアント端末を販売していく」考えだ。
同社では、パソコン製造をヒューレット・パッカードに委託しているので、クライアント端末で力を注ぐのはシン・クライアントとなる。「低価格を余儀なくされて粗利が低いパソコンを売るよりも、ユーザーニーズに適したソリューション提案の1つとしてシン・クライアントを販売したほうがよい」と、ビジネスの旨味を強調する。最近では日立グループ会社による販売強化に加えて「新しい販売パートナーを開拓したい」意向を示す。そのためにも、粗利の低いパソコンを顧客にアピールするよりもシン・クライアントに重点を置いたほうが最適と判断する。その一環として、4月1日付でユーザー企業新規開拓を販売代理店とともに実施するチームを新設した。
製品面では、省電力機能を強化した端末「FLORA bd100」や、運用ソフトウェア「SAVINGDA Pro」をこのほど発売。パソコンと比べて最大65%の省電力を売りにしている。
こうした取り組みで、「前年度に引き続き、クライアント統合ビジネスで2倍の成長率を目指す」としている。
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