アルプスシステムインテグレーション(ALSI、麻地徳男社長)は、IPv6に対応した業界初のウェブフィルタリングソフト「InterSafe WebFilter on IPv6」を販売開始した。同社では初年度25億円の売り上げを目指す。
発表会の冒頭挨拶に立った麻地社長は「主力のウェブフィルタリングソフト『InterSafe』は、8年連続シェア1位を獲得している。最新版はIPv6に対応した。情報漏えい対策の『InterSafe ILP』とともに、今後も推進していきたい」と述べた。

麻地徳男社長
今年2月、それまで使われていたIPv4規格が実質的に枯渇。IPv6規格が標準になることで、アドレスの数はIPv4の43億個から340澗(10の36乗)まで増える。また、ソーシャルメディアの台頭と秘匿通信利用が拡大し、職場からもブログやSNSへの書き込み、更新を行うユーザーが増えている。さらに、スマートフォンの急速な立ち上がりや法令による罰則の強化など、市場には急激な変化が起こっている。輿石大治専務取締役営業統括部長は、「IPv6やHTTPS通信、スマートフォンなどに合わせた管理が重要だ」と話す。これを実現するのが「InterSafe WebFilter on IPv6」だ。

輿石大治専務取締役 営業統括部長
IPv6に移行すると、インターネットでIPv6アドレスだけに公開されるサービスに接続できなくなったり、不適切・不正サイトがIPv6を悪用するケースが出てきたりなど、さまざまな問題が発生することが予想される。「InterSafe WebFilter on IPv6」は、IPv6サイトのURLフィルタリングを行うとともに、変換プロキシとしてIPv4/IPv6の相互接続を実現。大きな変更をせずに容易に導入することができる。
また、HTTPSサイトの通信解析機能を標準搭載。HTTPSサイトのURL単位でのフィルタリングや、書き込み規制、書き込み内容・添付ファイルのログ出力ができる。また、HTTPS通信に対応したSNSやウェブメールなどへの不正書き込みや内部情報の流出を監視・抑止する。
発表会では、NECビッグローブの基盤システム本部の岸川徳幸氏が登壇。IPv6の現状について説明した。「会員向けセキュリティサービスの有害サイトブロック機能に『InterSafe』を採用している。IPv6についてもなるべく早くテストを行い、提供していきたい」と語った。(鍋島蓉子)

NECビッグローブの岸川徳幸氏