日本CA
ビジネス・システム営業部
シニア ディレクター
丸山智之
世界と日本の実態
世界では、メインフレームに関して、経営戦略上で「非常に重要である」と答えた企業が32%、「ある程度の成長を見込み、重要である」が49%と、合計で81%の企業が今後も自社のIT計画にとって極めて重要な役割を担っていると考えている。一方で、日本でもメインフレームの重要性を認める割合は高く、とくに企業のIT戦略におけるメインフレームの役割を「非常に重要である」と回答したのが、先進国の中で唯一、50%に達した。
米国の場合、早くからオープンシステムとメインフレームの棲み分けが進んできた。歴史を紐解くと、1980年代に米国が発端となって脱メインフレームとUNIXへの移行が始まった。この動きが日本にも広がって、1990年代に入ると、バブル経済の崩壊後に2000年問題がかなり騒がれて、同時期にERP(統合基幹業務システム)の導入が進んだ。2008年のリーマン・ショックに遭遇して、極限までコスト削減し、メインフレームを撤廃する動きがみられた。こうしたいくつかの波が押し寄せるなかで、企業では「メインフレームを活用する、あるいは活用しない」という位置づけが明確になってきている。
日本に限って企業規模別にみると、従業員1000人以下の中堅・中小企業(SMB)ではオープン化への流れが強くなっている。企業独自のアプリケーションを保有する意味が段々と薄れてきているからだ。大手ITベンダーが提供している共同システムを導入する地方銀行が増えているのがその一例。一方で、大手企業からはメインフレームを減らす声がほとんど聞こえてこない。この3年で撤廃する企業はあまり見当たらない。大手企業の場合、メインフレームが差異化戦略の重要な要素となっているからだ。
日本における課題と対処
日本の顧客は、総じてリスクを避ける。オペレーティングシステムや付随するソフトウェアのバージョンアップが欧米に比べて遅れがちだ。最先端のサービスを受け入れづらい状況にある。
人材の育成は喫緊の課題だ。高度経済成長時代からメインフレームを扱ってきた人材が定年を迎え始めている一方で、若手が育っていない。CAでは、人材のトレーニングプログラム(日本では未実施)や企業の現状アセスメント、熟練技術者から若手への技術伝承プログラムを提供している。
(構成/信澤健太)
見逃したらソン!最新データ
▼アイ・ティ・アール調べ
『IT投資動向調査2013』
2012年度のIT予算の増減実績について、「増額した」と回答した企業の割合は25.5%と前年度24.8%から若干上昇した一方、「減額した」という割合も22.2%と前年度の20.5%を上回った。総合的には2011年度実績を上回るプラス水準となったものの、大幅な成長には至っていない。
▼矢野経済研究所調べ
『世界のスマートフォン・タブレットに関する調査結果 2012』
2012年の世界のフィーチャーフォン+スマートフォン出荷台数は16億5890万台で、2014年にはスマートフォンがフィーチャーフォンの出荷台数を逆転する。2012年の世界のタブレット出荷台数は1億1180万台で、2015年にはノートブックPCの出荷台数を上回ると予測する。