JBCCホールディングスグループ(JBグループ)の海外ビジネスの大きな課題は安定収益源の確保だった。この課題を解決するためには、アウトソーシングサービスに代表される、毎月、安定した売り上げが得られるストック型のビジネスの立ち上げが不可欠となる。そこで決断したのが、中国でのクラウドサービス「JBクラウド in China」を本格的に立ち上げることだった。

山田隆司 社長 国内で展開済みのIBMプラットフォームをベースとした「JBクラウドサービス for IBM i」を中国へ横展開したもので、2012年11月の立ち上げから向こう3年で50社からの受注を目指す。中国ですでにサービスを始めている遠隔運用支援サービス「SMAC」とも連携させることで、ユーザー企業のシステム運用の負担軽減にも取り組む考えだ。
データセンター(DC)基盤は、地場有力SIerでJBグループの中国でのビジネスパートナーである大連百易軟件の協力も得ながら大連で確保した。
JBグループでは、このインフラの上に、今後、段階的に同社が独自に開発してきたERP(統合基幹業務システム)やBI(ビジネスインテリジェンス)、生産管理などの業務アプリケーションを載せていくことで「JBグループの得意技を生かしたストック型ビジネスの一段の強化」(山田隆司社長)を推進する。上海や北京などJBグループの他の拠点とも連携しながら、安定した収益モデルを確立することで地場市場に根ざしたビジネス拡大を目指す。(安藤章司)