これまでは、OSの開発でみても「Windows 8」「Windows Phone 8」「Windows Server 2012」「Windows Embedded 8」、ゲーム機「Xbox 360」向けOSは別々の体制で進めてきた。新体制ではOSの開発を「Operating Systems Engineering Group」に一本化。PC向けOSの開発にリソースを優先的に割いていたマイクロソフトが、あらゆるデバイス向けのOSを一気通貫で開発する体制を整えたことで、マイクロソフトならではの強みを生かす。コンシューマ向けに開発したデバイスをビジネスで利用したり、複数のデバイスで一つのデータやアプリケーションを利用したりする環境が一般化するなかで、そうした時代の流れに、マイクロソフトの組織がようやく追いついたともいえる。
今回の組織改革は、開発体制の再編が軸。ケビン・ターナーCOOが統括する全世界の営業・マーケティング体制に変更はない。製品マーケティングは統合するが、エリアマーケティング体制はそのまま。したがって、日本マイクロソフトの体制には影響はないとみられる。ただ、日本のITベンダーに影響を与える要素がある。それが横串組織の一つ「Business Development and Evangelism Group」だ。