富士通が研究開発方針をアップデートした。研究開発機能を担う子会社の富士通研究所が今年で創立50周年を迎え、デジタルトランスフォーメーション(DX)が日本社会全体の課題として浮上してきたタイミングで同社が打ち出したのは、「Trust and Co-creation」というコンセプトだ。このコンセプトを実現するために新たに開発した具体的な技術も発表したが、メーカーとしての機能を縮小し、SIを軸にビジネスモデルの転換を進めている同社にとって、これらの新しい成長の芽をどこまで大きく育てられるかは未知数でもある。
富士通研究所
佐々木繁
社長
富士通が1976年から掲げてきた研究開発方針は「信頼と創造(Reliability and Creativity)」。Trust and Co-creationになって何が変わったのだろうか。一見してそれほど変化がないように感じられるかもしれないが、Co-creationは比較的分かりやすい。DXの時代になり、ITの役割を業務効率化だけでなく顧客の本業の強化や新事業の創出、社会課題の解決などの領域に拡大していくためには顧客やパートナーとの「共創(Co-creation)」による継続的なイノベーションが必要であるというのは、近年の富士通の経営方針でも特に強調されているポイントだ。研究開発方針も歩調を合わせて共創をあらためて前面に押し出したと言えよう。
富士通が研究開発方針をアップデートした。研究開発機能を担う子会社の富士通研究所が今年で創立50周年を迎え、デジタルトランスフォーメーション(DX)が日本社会全体の課題として浮上してきたタイミングで同社が打ち出したのは、「Trust and Co-creation」というコンセプトだ。このコンセプトを実現するために新たに開発した具体的な技術も発表したが、メーカーとしての機能を縮小し、SIを軸にビジネスモデルの転換を進めている同社にとって、これらの新しい成長の芽をどこまで大きく育てられるかは未知数でもある。