国産大手ベンダーのM&Aや事業再編が活発化している。バックオフィス業務の効率化を中心とした従来の情報システム領域にとどまらず、先進ITを活用してユーザーの収益拡大に直接貢献するリューションを提案する「デジタルビジネス」を成長の柱に据えるための基盤づくりと言える。

 NTTデータ(本間洋社長)は2月5日の取締役会で、ネットイヤーグループ(石黒不二代社長兼CEO)の株式をTOBで取得し連結子会社化を目指すとともに、同社と資本業務提携することを決めた。ネットイヤーグループはシステム開発と合わせたデジタルマーケティング戦略の策定・提案やUX設計などに強みを持ち、2016年からはNTTデータと流通業界向けのオムニチャネルソリューション導入などで協業してきた経緯がある。NTTデータはこの買収により「包括的なデジタルマーケティングサービスを提供する国内トップクラスの企業集団を目指す」としている。買い付け期間は2月6日から3月6日までで、最大で議決権比率66%相当の461万8200株、39億円超の買い付けを予定している。

 また富士通は18年度(19年3月期)第3四半期の決算発表に合わせて、連結子会社である富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP、島津めぐみ社長)のデータセンター(DC)サービス事業を4月1日付で吸収分割により承継すると発表した。従来、DCサービス事業の戦略策定は富士通が行い、サービスのデリバリー機能は富士通FIPに集約していたが、事業の全機能を富士通本体に統合して、事業全体のガバナンスを強化するという。デジタルビジネスを含む多様なニーズに対応するための共通基盤として同事業を位置づけた。

 なお、富士通FIPは引き続き「流通やヘルスケア、自治体分野などに強みを持ったITサービス子会社として、引き続きシステムインテグレーションサービスやプロフェッショナルサービス、SaaSを提供していく」方針だ。(本多和幸)