セキュリティポリシーの運用自動化ソリューションを提供するトゥフィン(本社イスラエル)は、コンテナを含むクラウドネイティブな環境に対応した新製品を発売し、日本国内での販売活動を強化する。手作業で行っていたファイアウォール(FW)やアクセス権限の設定を一元化、自動化することが可能で、運用担当者に余裕がない企業で発生しがちな俊敏性の低下や、運用業務の属人化といった問題を解決できる。

渡邊建人カントリーマネージャー

 同社製品の中核となるのが「Tufin Orchestration Suite」で、これを使うことで、従来は運用担当者が個々のFWやルータなどにアクセスして行っていたポリシー設定を中央で一元化できる。

 同社の日本オフィス代表を務める渡邊建人カントリーマネージャーによると、「欧米では、一定規模以上のITインフラを保有する企業は、セキュリティポリシーオーケストレーション製品を使ってポリシー運用の業務を行うのが普通だが、日本では手作業ないし自前のツールで対応しようとすることが多い」と指摘する。しかし、IT技術者の中でもネットワーク運用の知識をもつ人材は限られていることが多い。手作業では設定ミスを防ぎきれないほか、状況に応じて柔軟にポリシーを変更するといった運用は行えない。また、独自の運用ツールを開発・使用している企業の場合、機器の仕様変更や、新たな管理対象の増加に対応しきれなくなっていることが多いという。結果として、過度に厳格なポリシーに固定されたままになっている、あるいは事業部門からの要求に対し十分な俊敏性を提供できていない、といった問題が発生していた。

 トゥフィンでは、今回新たにクラウド環境のポリシー制御を自動化できる「Tufin Iris」と、マイクロサービス/コンテナ環境に対応した「Tufin Orca」を発表。オンプレミスの機器だけでなく、クラウド上の仮想ネットワークやマイクロサービス間の通信の制御にも対応することで、運用担当者の不足でセキュリティ運用に不安を抱えている企業の問題を解決する。

 渡邊カントリーマネージャーは「セキュリティ機器の遠隔監視を行っているサービス事業者が、ポリシー運用にビジネスを拡大するために当社製品を活用するといったシナリオも考えられる」と説明し、インフラ運用サービスの高付加価値化を実現できるソリューションとしても訴求を図る。現在、国内では販売パートナーとしてソリトンシステムズ、ディストリビューターとしてネットワールドがトゥフィン製品を扱っており、通信事業者や研究機関などへの納入実績があるが、既存商流での拡販に加え新たなパートナーの獲得にも動いていく考え。(日高 彰)