NTTテクノクロス(串間和彦社長)は2月4日、ブロックチェーンを活用したビジネスの検証プラットフォーム「ContractGate PoC Service」を3月6日にリリースすると発表した。AWS上に用意したイーサリアムのPoC環境と、PoC支援のコンサルティング、フロントアプリケーションのプロトタイプ開発などのサービスをワンストップで提供する。提供価格は500万円から。向こう3年間で5億円程度の売り上げを目指す。

唐澤光彦 マネージャー

 同社エンタープライズ事業部の唐澤光彦・第一ビジネスユニットマネージャーは、「業界ではブロックチェーンのことならNTTテクノクロスに任せたいという声も出てきた。新しい経営の柱に育てられるようにしたい」と意気込む。

 ContractGate PoC ServiceのPoC環境には、ブロックチェーンを活用して電子チケット取引を管理する「ContractGate/Pass」と、ブロックチェーンの動作を可視化する「ContractGate/Monitor」が含まれる。

 ContractGate/PassはContractGate PoC Serviceと同時に市場投入する新製品で、流通可能な価値情報をQRコードに変換してスマートフォンで表示するとともに、その利用者本人の照合を行うツール。ブロックチェーンの耐改ざん性やトレーサビリティを生かし、価値情報をサービス設計者が意図したとおりに“正しく”流通させるシステムのミドルウェア的役割を担う。各種交通機関や施設、イベントなどの電子チケットや、宅配ロッカーや会議室、民泊などのソフトウェア鍵の流通管理への活用を想定しているという。同ユニットの宮崎泰彦・マネージャーは、「ブロックチェーンを活用したキラーサービスが出てくれば市場は活性化する。その意味で、ブロックチェーンを活用した新しいビジネスがよりイメージしやすい基盤ツールができたことはビジネス上の意味も大きい」と話す。
 
宮崎泰彦 マネージャー

 一方、ContractGate/Monitorはブロックチェーンのブロックが生成されて情報が管理されている状況などをグラフや図で可視化するツールで、「PoCの検証成果などをユーザー企業の経営層などに理解してもらうために有効」(唐澤マネージャー)だという。昨年から売り切り型のソフトウェアとして提供してきたが、ユーザーの要望も踏まえてContractGate PoC Serviceに組み込んだ。

 2016年から17年頃の“ブーム”とも言えるブロックチェーンへの注目の高まりを受け、多くの企業にブロックチェーンを活用した新ビジネス・新システムのPoCの動きが広がったが、実際にはPoCの壁を越えられず、ブロックチェーンの実用に至っていないケースがほとんどだ。同社は15年からブロックチェーンの知見を蓄積し、ブロックチェーンに関連する製品提供やPoC支援などを積み重ねてきた。ContractGate PoC Serviceを通じてブロックチェーンの社会実装を推進し、新たな市場を開拓していきたい考えだ。(本多和幸)