NTT東日本は、家畜の糞尿からガスや電気、肥料に転換するバイオガスプラントをITで遠隔制御する事業に参入する。バイオガスプラント導入支援などを手掛けるバイオマスリサーチ(菊池貞雄社長、北海道帯広市)と合弁で新会社ビオストックを7月1日付で設立。IoTやネットワーク、AIといった技術要素を組み合わせることで、人手を介さずに運用できる技術の確立を目指す。

ビオストック 熊谷智孝 社長

 バイオガスプラントは大型のものだと数十億円の建設費がかかり、導入費用が高く、運用に際して人手がかかることが課題だった。ビオストックは農家に代わって遠隔でプラントを運営・保守するとともに、牛250頭程度の糞尿を処理できる小型のバイオガスプラントを原則として初期費用は無料、月額課金のみで利用できるようにする。

 ビオストックの社長にはNTT東日本でビジネス企画を担当してきた熊谷智孝氏が就任し、NTT東日本の連結子会社とした。

 ビオストックは農家から得る利用料に加え、バイオガスプラントで取り出したガスを発電に使ったり、余剰熱をビニールハウスの保温に活用するなどして「20年ほどかけてコストを回収する」(熊谷社長)。糞尿処理を業者に委託するなどの費用に比べて、農家の利用料金は牛1頭当たり2割から5割ほど安くなるという。

 まずは来年度5基程度のバイオガスプラントの建設を目指す。NTT東日本は昨年7月、ビニールハウスなど施設園芸のIT活用を推進するNTTアグリテクノロジーを設立しており、施設園芸と連携させた自前の再生可能エネルギーの活用サイクルの確立も視野に入れている。(安藤章司)