ソフトバンクの子会社日本コンピュータビジョン(JCV)は9月14日、端末の販売や店舗向けサービスなどを展開するINESTグループと業務提携したと発表した。両社は10月から、中小企業や店舗運営会社をターゲットに、JCVが提供するAI温度検知ソリューション「SenseThunder」シリーズを販売する。

アンドリュー・シュワベッカー 社長

 同日の記者発表会でJCVのアンドリュー・シュワベッカー社長は、今年4月に正式に販売を開始したSenseThunderの導入状況について「ショッピングモールや病院、スタジアムなど、日本全国の数千カ所で導入されている」と紹介し、「ニューノーマル(新常態)を考えると、職場の安全を確保する製品には強い需要があり、多くの中小企業からSenseThunderに興味を示す問い合わせが寄せられている」と述べた。

 JCVはこれまで、大企業を中心にSenseThunderの販売を進めてきた。さらなる販売拡大に向けてパートナーを探していたところ、中小企業や店舗向けで豊富な販売実績を有するINESTと知り合い、提携を打診。INESTの執行健太郎社長は「これまで培ってきたノウハウを生かせる」と判断し、応じることにした。

 提携に伴い、JCVとINESTグループは、オリジナルブランド「Smart & Security」を立ち上げ、初回設定訪問と訪問保守対応を無料で提供し、SenseThunderの販売に取り組む。月額利用料は税別9800円に設定。半年後に1000台を導入目標に掲げており、販売代理店も募集する。
 
執行健太郎 社長

 執行社長は「新型コロナウイルス影響が、われわれの顧客の間でも問題になっており、何かしらの支援が必要。中小企業や店舗に最適なサービスを提供していく」と提携の意義を強調。将来の計画については、「コロナに関する問題解決につなげるだけでなく、今後、必要とされるソリューションを提供するきっかけにもしていきたい」と語った。

 シュワベッカー社長は「INESTグループの強みであるセールスとサポートのネットワークを生かせることは、テクノロジーを多くの企業に紹介する手助けになる」と期待感を示した。

 SenseThunderは、香港の人工知能(AI)企業センスタイム(商湯科技)が開発した製品。顔認識技術と赤外線サーモグラフィーを組み合わせて体温を検知する。マスクを着用した状態でも利用できる。(齋藤秀平)