記者の眼

　ワークスタイル変革に関するユーザー企業の導入意識は高まりつつある。しかし、重要なのは導入よりも、ユーザー企業の社員が有効活用するための導入後のサポートだと主要各社の担当者は挙げている。IT関連の製品・サービスやファシリティ、社内レイアウトを抜本的に変更するだけでは意味がないので、各社ともワークスタイル変革を切り口に、ユーザー企業の経営にまで入り込んだコンサルティングの強化に力を入れている。これによって、ユーザー企業のすそ野を広げていく方針だ。また、現在は直販が中心だが、ワークスタイル変革の関連製品・サービスをパッケージ化して、販売パートナー経由で新規顧客を開拓することも模索している。そういった意味では、ワークスタイル変革の関連市場はまだまだ拡大する余地がある。SIerやディストリビュータにとってはビジネスチャンスとなるが、ほかのIT関連製品・サービスと比べると売り方に差が出てくる商材で、強者と弱者がはっきりと分かれる領域ともいえそうだ。