Special Feature
ビジネス転換の契機となるWindows 10 ついに融合するPCとモバイル
2015/10/29 21:33
週刊BCN 2015年10月26日vol.1601掲載
記者の眼
「デバイスが変わっても共通のルック&フィールを実現し、シームレスなユーザー体験を提供する」というビジョンは、Windows 10で初めて提示されたものではない。2012年のWindows 8発売時はもちろん、過去には「タブレットPC」や「Windows Mobile」などの製品を発表するたびに、マイクロソフトは同様のコンセプトを繰り返し提唱してきたが、それらの構想が実現したとはいいがたい。Windows 10ではプラットフォームの共通化がさらに推進しているとはいえ、本当に「One Windows」の世界がやってくるのかは未知数だ。
ただ、これまではどちらかというと提供側の論理でマルチデバイス化を推進しようとしていたのに対し、今はWindowsタブレット端末の売り上げが伸びているように、ユーザー側がWindowsで動くモバイル機器を求めている。この違いは大きい。また、製品ポートフォリオ上重要な要素でありながら、日本市場では長らく欠けていたスマートフォンについても、メーカー6社がWindows 10 Mobile搭載機の開発を表明しており、その多くが法人市場向けにも製品を投入する見込みだ。マイクロソフトのクラウドサービスも堅調な成長を示しており、One Windowsの実現に必要な材料は揃いつつあるようにみえる。
これまで通りの製品の再販や、デスクトップアプリの開発でも、Windowsエコシステムを利用したビジネスは引き続き展開可能だ。しかしそれだけでは、Windows 10で大きく広がる市場を取り逃してしまうおそれがある。Windows 7の延長サポート終了まで4年あまりとなった今、すべてのWindows端末がWindows 10になる世界を見据えて、自社のビジネスを再設計しておく必要があるといえるだろう。
7月末に登場したWindows 10は、Windows OSとしては初めて搭載される機能自体もさることながら、クラウドやモバイルといった現代のITビジネスの潮流を自社に取り込むチャンスとしても、注目すべき新製品となっている。来年本格化すると思われる法人導入に向け準備を進める販社やSIerの動きを追う。(取材・文/日高 彰)
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料)
ログイン
週刊BCNについて詳しく見る
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
- 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…