――2022年はどのような年だったか。
大きく増収したこともあり順調な1年だった。特に注力してきたクラウドについては、マイルストーンとなった年だったといえる。クラウドサービスの契約管理を行うプラットフォーム「ClouDX(クラウディーエックス)」がシステム面で安定したのに加え、連携するベンダーが大幅に増加した。パートナーにおいても、コロナ禍でお客様のクラウド需要が大幅に拡大したことで、サブスクリプション商材への理解が進み、本格的に販売に踏み出した状況になったとみている。
SB C&S
代表取締役社長兼CEO
溝口泰雄
――パートナーはビジネスモデルの転換が求められるようになっている。
サブスクに切り替えることで売り上げが一時的に下がるため、資金繰りが大きく変わるなど影響は大きい。ただ、すべてがサブスクに切り替わるのではなく、市場はハイブリットになる。経営層はバランスを見ながら、どこまでサブスクに投資していくのかを見極めていくことが重要だ。
また、社会インフラも大きく変革している中では、テクノロジーの進化により次々と生まれる新しい製品やサービスをいち早く提案していくことが求められるため、これまで以上に知識を得ていくのが大切になる。
AIやIoTへの投資強化
――今後、強化していく分野は。
AIを用いたさまざまなソリューションが出てきている。パートナーへの支援を強化し、AIによる新しい価値をお客様に提供していきたい。そのほかにも、IoTや5Gは、大きく成長できる分野のため投資を進めていく。
――これからの成長に向けては組織の強化も重要となる。
社内DXや働き方改革にいち早く着手したことにより、ハイブリットワークでも生産性を上げられている。一方で、在宅勤務の比率が高くなったため、社員一人一人がサイロ化している点が課題だ。今後は、ハイブリットワークの中で、社員のモチベーションの向上やスキルアップできる機会を設けたい。
――23年の抱負を。
事業ビジョン・ミッションに「繋ぐ」を掲げていることから、引き続きパートナーとお客様に最新のテクノロジーを届けていく。
クラウドについては、ClouDXと昨年立ち上げたSaaS専任チーム「Cloud Service Concierge」により、ビジネスをさらに拡大させてパートナーが儲かる仕組みをつくる。
パートナーに新しいことにチャレンジしてもらうには、まずは、自社が先頭に立って取り組まなければいけないため、ビジネスになる新たな商材の発掘などにも注力する。