Special Feature
クラウドERPのAI駆動加速へ 米Oracle NetSuite、年次イベントで「Next」発表
2025/10/23 09:00
週刊BCN 2025年10月20日vol.2079掲載
(取材・文/春菜孝明)

意思決定をAIドリブンに
基調講演で創業者のエバン・ゴールドバーグ・Oracle NetSuiteエグゼクティブ・バイスプレジデント(EVP)は「AIによって強化されたNetSuiteを唯一の信頼できる情報源とすることで、達成できることに限界はない」と自信を示した。
NetSuiteは三つの柱でアップデートされてきた。一つはビジネス全体を網羅する統合性、二つめは業界特化、三つめはさまざまなビジネスに対応し、成長に合わせて変化する拡張性だ。これらの設計がAIの能力を引き出すという。とりわけ、会計仕訳にとどまらずにトランザクション(取引)そのものを捕捉する情報の粒度の細かさや、データを単一プラットフォーム上で統合していることによって、AIが推測ではなく情報源から分析することが可能だと強調する。
NetSuite Nextは、NetSuiteが長年掲げてきたトランザクション中心の統合設計を、AIによってさらに深化させるコンセプトだと言える。ゴールドバーグEVPが「直感や推測から、AI駆動の洞察へと移行し、確信を持って行動できるようになる」と解説するように、ビジネス上の意思決定についてAIドリブンで行うことが標準になるという方向性を示している。
NetSuite Nextはまず北米で1年以内に提供される。他地域へのローカライズについて講演後の会見で問われたゴールドバーグEVPは、早期のテストを明言した。
ゴールドバーグEVPは日本メディアの取材に、新機能のエージェント作成機能を引き合いに、AI活用の可能性を広げるのはユーザー側にあるとの見方を示した。ユーザーの創造力でつくり出された多様なユースケースが、NetSuiteのさらなるバージョンアップにもつながっていく。
- 自然言語のやり取りでデータ横断
- 外部LLMからNetSuiteへアクセス可能
- 国内は「fit to standard」促進
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