──2025年のビジネスを振り返ると。
「AIファースト」「スイートファースト」を掲げ、AIを実践に移しながら、ERPだけでなくあらゆるソリューションをクラウドで提供する「ビジネススイート」の展開を進めてきた。国内企業からの引き合いは非常に強く、順調にビジネスを伸ばすことができた。国内のクラウドビジネスはグローバルを上回る勢いであり、新規顧客だけでなく、既存のオンプレミス環境からパブリッククラウドへ刷新し、業務を完全に標準化する取り組みも活発だ。
鈴木洋史 代表取締役社長
その先にはAIの活用がある。基盤が標準化されてシンプルになればデータがきれいになり、クリーンコアで経営が行える。それをあらゆる事業、地域において、同じ仕組みで行うことが重要だと経営者は理解し、TCO(総所有コスト)削減とAIによる競争力強化の両立を目指してパブリッククラウドを選ぶお客様が増えている。
データ基盤がビジネスの中心となる
──25年はAIを支えるデータ基盤となる「Business Data Cloud」(BDC)を発表した。
立ち上がったばかりだが、ものすごい勢いで伸びている。お客様、パートナーともに、AIを使うためにはクリーンなデータが重要である点を十分に認識されており、BDCに大きな期待を寄せている。われわれはBDCを「SAP ERP」、インメモリデータベース「HANA」に次ぐ第3のイノベーションと申し上げている。このデータ基盤をビジネスの中心に移していくことは、AI時代において必然的だ。
──パートナービジネスの現状と、今後の取り組みは。
25年はパートナーが自走するモデルを具体化するため、首都圏、中部、関西以外の地域で、中堅・中小のお客様をパートナーが主体となって担当してもらうテリトリーを定めた。これが着実に成果を挙げている。育成支援にも力を入れ、パートナーがマーケティングから営業、導入、稼働後のサポートまで一貫して行える体制づくりを進めてきた。間接販売のビジネスは24年比で20%以上伸びており、非常に順調だ。
今後は一層パートナー主導モデルを強化していく。現在は、首都圏、中部、関西地域以外が対象となっているが、これを全国に拡大する。パートナー支援を専門に行うテリトリーエコシステムマネージャーも大幅に増員し、パートナーの自走を後押しすることが26年の戦略となる。
──26年の意気込みを。
AI本格活用の年だと考えている。われわれ自身が、お客様のロールモデルとなるために、社内でAI活用をどんどんと進め、生産性を向上しなければならない。
加えて、大分大学と研究開発している災害情報システム「EDiSON(エジソン)」の国内外での導入を推進するなど、社会課題の解決やサステナビリティーに関する取り組みにも力を入れたい。