信頼性と運用性を両立させたプラットフォーム

第4世代 フォールト・トレラント・サーバで拡販を狙う

 耐障害性の高いコンピュータシステムを求める声は、以前からあった。ストラタステクノロジーは1980年代にフォールト・トレラント・コンピュータを発売して以来、24時間365日連続稼働するコンティニュアス・アベイラビリティ・システムの核となる製品を提供し続けている。2007年6月には、クアッドコア2ソケットを搭載する第4世代の「ftServer」を発表し、パフォーマンスと高可用性を必要とする市場に幅広く受け入れられている。世の中のITシステムを支える日本ストラタステクノロジーの常務執行役員 営業統括本部長・三村俊行氏に話を聞いた。

■パートナーと共に市場を広げた無停止型システムのパイオニア

 ストラタステクノロジーは、1980年に米国マサチューセッツ州で設立された企業で、高可用性のオンライン処理専用コンピュータの開発・販売を事業の中核と据え、事業を開始した。82年には、独自のアーキテクチャによるフォールト・トレラント・コンピュータ第1号機を出荷し、24時間365日連続稼働するコンティニュアス・アベイラビリティ・システムの核となるコンピュータとして注目された。障害が発生してもビジネスを止めずに運用できる無停止型ソリューションが、ついに現実のものとなったのである。多くのユーザーに大きなインパクトを与えたことは、想像に難くない。これ以来、ストラタステクノロジーは、通信、金融、運輸・旅行、流通、公共など幅広い業種・業態のミッションクリティカルなシステムを支える基盤として認知され、市場から高い評価を獲得している。

 国内に目を向けると、86年に日本法人を設立し、代理店による間接販売に加えて直接販売なども行い、市場を広げてきた。「86年にIBM様が、フォールト・トレラント・システムとして“IBMシステム/88”を発表していますが、これは当社のOEMです。IBM様が、当社の製品をシステムインテグレーターとして仕入れ、銀行や証券といった金融系や製造業のお客様を中心に幅広く拡販していただきました」と、常務執行役員 営業統括本部長・三村 俊行氏は日本法人の起業当時を振り返る。

 90年代に入ると、独自OSのみならずUNIX系のシステムをサポート。国内最大級の集配信システムにも、ストラタステクノロジーの製品が採用されている。

 96年には、ヒューレット・パッカード社との技術提携及びOEM契約を締結し、HP-UXテクノロジをContinuumシリーズに移植したHP-UX搭載型のContinuum 400シリーズを発表している。このように、高可用性を求めるニーズが高まった結果、同社の製品が注目されるようになった。国内納入システム数も、このニーズに呼応する形で一気に増加している。

■無停止型IAサーバで、信頼性と運用性を提供

 「“ftServer”を製品化したのは、00年です。IA32ベースでOSはWindowsを採用していました。これが“ftServer”第1世代となります」と、三村氏。

 「ftServer」とは、ハードウェアを二重化して耐障害性を高めたシステムで、同一命令を2つのコンポーネントで同時に同期して処理を行う。万一、片側のコンポーネントに障害が起きた場合においても、業務を停止させることなく処理を継続できるという特徴がある。OSやアプリケーションからはシングルシステムとして見えるため、管理・運用を容易としながらも、障害に強い。

 07年6月には、第4世代「ftServer」としてクアッドコア2ソケット搭載型の「ftServer 6200システム」をリリース。高い操作性・保守性を継承しながら、最新のクアッドコア インテル Xeonプロセッサや高速内蔵ディスク、高速I/Oスロットなど最新技術を採用し、パフォーマンスを大幅に向上させた。

 「これまで“ftServer”は、無停止を念頭において開発していたため、すべて最新技術を採用することが難しく“でこぼこ感”がありました。しかし第4世代“ftServer”には、プロセッサ、ディスク、I/Oに至るまで最新技術を採用し、世に出していくことができました」(三村氏)とのことだ。これにより、高い処理能力と高可用性が求められる大規模データベースサーバや次世代テレコミュニケーションプラットフォームなどの市場を広げることに成功。第4世代「ftServer」は、ミッションクリティカルシステムに高い信頼性を提供することになる。同年9月には、第4世代「ftServer」のミッドレンジモデル「ftServer 4400システム」、ローエンドモデル「ftServer 2500システム」が追加された。

 「ftServer 4400」は、デュアルコア インテル Xeonプロセッサ1から2ソケット搭載型、「ftServer 2500」は、デュアルコア インテル Xeonプロセッサ1ソケット搭載型の「ftServer」である。「これまでの“ftServer”は、スケーラビリティが低いことが欠点でした。しかし、プロセッサの技術が向上し、クアッドコアも登場しています。これらの新しい技術を投入することでスケーラビリティも向上し、かなり大規模なシステムでも“ftServer”を利用できるようになりました」(三村氏)。

 第4世代「ftServer」の登場により、これまでよりも広範な市場をターゲットにできるようになる。信頼性と運用性を求める市場にとって、最適なプラットフォームといえるだろう。

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