Special Issue

<プロジェクタ特集>小型・軽量化が進むプロジェクタ

2008/08/25 19:56

週刊BCN 2008年08月25日vol.1248掲載

東芝情報機器
会議室、教室など様々なシーンに対応
高度なプレゼンテーションを演出

超短焦点プロジェクタが好調
高画質と機能性を追求


 東芝は、市場のトレンドをいち早く取り入れ、PCのワイド画面に適したWXGA対応や、距離の制限をクリアする超短焦点といったDLP型データプロジェクタを製品化している。

 その中でも、超短焦点レンズを採用したWXGA対応「TDP-EW25」、「同EX20」は、100型大画面への投写距離が約1.2m(EX20は投写距離約1.5m)と、標準レンズに比べて投影距離が1/2~1/3程度と短く、狭い会議室などで大画面の投影が可能だ。また、デジタルズーム機能を使い、会議室の規模によって投写画面サイズを適切な大きさに縮小することもできる。

 DLP型は、一般的に液晶型に比べ、色再現性がウィークポイントとされているが、同製品はテキサス・インスツルメンツ社の映像新技術「Brilliant Color」と、東芝独自の色補正技術「ナチュラルカラーエンハンサ(Natural Color Enhancer)」を採用しており、パソコンやDVDの出力データの持つ明るさや色の鮮やかさを保持しながら、淡い発色、自然な色合いを再現可能だ。

 さらに、Windows Vista標準搭載「ネットワークプロジェクタ」にも対応。無線LAN対応PCとの接続も可能で、面倒なネットワーク設定が必要ない。USBメモリに保存したJPEG画像や動画(MPEG1/2形式)をダイレクトに投写、さらにPowerPointで作成したファイルをJPEG形式変換(専用ソフトウェアを用意)してUSBに保存、PCを使わないプレゼンテーションができる。電源オフ後すぐに電源プラグを抜くことができ撤収もスムーズに行えるなど、様々なニーズ、用途に対応できる機能を備えている。また、コンパクトかつ量産化によって、大幅に価格が抑えられている点も他社にはない大きなメリットだ。

8月に新製品を投入
多様なニーズに対応


 現在、BtoB市場では、高輝度化と軽量化が進んでいるが、東芝もこの8月に新たな2機種3製品を投入した。

 従来の大会議室用プロジェクタは、4500ルーメン、3500ルーメンなど輝度が高い反面、重量が7.7kg、4.9kgと持ち運びに難があった。しかし、新製品TDP-TW420、T420では超短焦点プロジェクタのTDP-EW25や同EX20のボディを活用し、4000ルーメンで重量4.2kgと小型・計量化を実現した。さらに、「ナチュラルカラーエンハンサ」を搭載し、より自然な色再現性を実現できるという。

 また、中会議室や教室、店舗用、モバイル用としてXGA、2200ルーメン、重量1.8kgと、さらに軽量、コンパクト化が進んだ機種TLP-X100(J)を投入。

 また、中小企業のなかには、プレゼンテーションの資料に交じって、カタログ、写真、図面などをそのまま利用し、投写できる書画カメラを付属したモデルTLP-XC3000A(J)、2000(J)液晶プロジェクタ製品もリリースしている。資料以外にも展示会や会議の来場者や講演者の動きなどまで、その場で撮影・投写できるので、事前にすべてをデータ化する手間を大幅に削減できる。

 今後も、光学技術を駆使し、DLP型プロジェクタでは発色、高輝度、短焦点、耐久性などで他社との差別化を図る一方、液晶型プロジェクタも色合いやパネルの小型化などトレンドを取り入れながら、多様なプロジェクタを提供していくという。


東芝情報機器=http://www.toshiba-tie.co.jp