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<統合運用管理ツール特集>クオリティ 「QWA/QND Plus」の「ライセンス管理」に注力

2009/12/24 19:55

週刊BCN 2009年12月21日vol.1314掲載

多種多用なライセンス体系に対応していく

 先日、北海道庁において、ソフトウェアの大規模な不正コピーを業務に利用していたことが明らかとなった。不正コピーソフトウェアを業務に利用して摘発されたのは、今回の北海道庁だけではない。以前にも、石川県庁など他の自治体でも不正コピーが行われ、実際に摘発されている。ソフトウェアライセンスを正しく購入し、適切に運用していれば問題なかったのだが、不正コピーにより本来支払う必要のない和解金や罰金を支払うこととなり、しかも財源は税金ということになるため、住民などからの批判も大きい。

 一般に不正コピーによる国内の損害額は2100億円といわれている。ソフトウェアベンダーにとって、この金額は決して無視できるものではない。この状況をうけ、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)やビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)といった団体も活動を活発化させている。

 不正コピーを防止するには、「購入ライセンス」と「PCへのインストール数」を正しく「つき合わせる」必要がある。しかし「ライセンス」と一言でいっても、その体系はメーカーや契約ごとに異なり、非常に複雑なものとなっている。それらをすべてのPCにインストールされているアプリケーションを1台ずつ漏れなくチェックするだけでも膨大な工数がかかる。しかもライセンス管理は、それらを継続して管理していかなければ、実質意味をなさない。

 その前に、これまで購入ソフトウェアの管理を部署毎、個人に任せていたため、ライセンス証書のとりまとめすらできていないという現状の企業は少なくない。これでは、ソフトウェアメーカーによる立ち入り監査に対応することはできないだろう。

 クオリティでは「QAW/QND Plus」などのライセンス管理を含むIT資産管理を行うソリューションを提供している。「インストール総数の把握」「ライセンス総数とインストール総数の照合」「対策」といったサイクルを継続させることができるのだ。「QAW/QND Plus」を活用し、きちんとライセンス管理を行っていれば、ライセンスを含めたシステムの現状を把握できるため、監査に対し臆することなく対応できるようになるだろう。

 現在ライセンス管理を煩雑にしている要因として、ダウングレードによるバージョン間の相殺やセカンドライセンス使用など、ライセンス体系が異なる点があげられる。さらにWindows 7に搭載されたXPモードのような仮想環境下におけるアプリケーションのライセンス管理に対する課題も出てくるはずだ。現状、多種多様なライセンス体系に完全対応できるライセンス管理のソリューションはリリースされていない。

 クオリティでは、このような複雑なライセンス体系でも適切にライセンス管理できるよう「QAW/QND Plus」の機能強化・他ソリューションとの連携強化を進めており、今後、市場に投入する予定だ。また、クラウド型のセキュリティ維持管理サービスである「ISM」でもライセンス管理台帳が用意されている。ライセンス管理が注目される中、クオリティの展開に期待する企業は多い。
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外部リンク

クオリティ=http://www.quality.co.jp/