スマートデバイスの急速な普及の一方で、無線LAN機器による電波干渉や不安定な通信状態が問題になっている。こうしたネックの解消につながるのが、ジェイズ・コミュニケーションが販売する「Ruckus Wireless(ラッカス)」のWi-Fi製品だ。ワイヤレスアクセスポイント「ZoneFlex」は特許技術「BeamFlex」によって、パケットごと、クライアントごとにビームパターンを変化させ、常に最適な状態での通信を実現。従来の製品と比較して1台で広範なエリアをカバーすることができる。製品の特色と、販売の意気込みを技術本部東日本技術部長の関野一浩氏にたずねた。

広範囲のカバーと安定通信を実現

技術本部
東日本技術部長 兼
第1グループマネージャ
関野 一浩 氏
 最近のスマートデバイスの普及には目覚ましいものがある。1ユーザーがノートPCとタブレットとスマートフォンといったように、複数のデバイスを利用するのがあたりまえになってきている。その流れを受けて、企業はもちろん、公共施設やホテル、イベント会場などあらゆる場所で、無線LAN環境の整備が急務となっている。一方で、無線LAN機器による電波干渉や不安定な通信状態が問題視されることも多くなってきた。常に安定した無線LAN環境を提供することは、企業の業務効率の向上、あるいは顧客に対するサービス向上という面からも重要な課題となっている。

 こうした課題を解決するのが、ジェイズ・コミュニケーションが販売を手がけるラッカスのWi-Fiソリューションである。ワイヤレスアクセスポイント「ZoneFlex」とコントローラ「ZoneDirector」、管理ツール「FlexMaster」で構成しており、なかでも「ZoneFlex」が搭載する特許を取得した「BeamFlex」技術を最大の特徴としている。

 「BeamFlex」のビームフォーミング技術は、従来のワイヤレス製品とはまったく異なり、アクセスポイントから放射状に電波を広げるのではなく、クライアントがある方向に自動的に最適なビームパターンを選択して電波を送出する。クライアントの場所に合わせて3000以上(ZoneFlex 7982の場合)のアンテナパターンを用いてパケット単位、クライアント単位で電波を最適化するので、広範囲なカバレージと安定した通信環境を実現することができる。

 もし、通信端末が移動して通信状況が悪くなった場合でも、自動的に最適なビームパターンを選択して通信を行う。障害物があっても、反射波を利用して通信を維持できる。すでにさまざまな機器類や多数のアクセスポイントが混在していて電波が干渉する環境でも、安定した通信が可能となる。

 関野氏は、「ビームフォーミング技術により、個々のクライアントとの無線状態を良くすることが可能となるため、60台同時接続した場合でもトータルのスループットが良くなります。結果として、電波の到達範囲も拡大するので、従来製品と比較すると、設置するAPの数が少なくて済む。同じ環境であれば、建物の構造や材質にもよるが20~30%少ないAPでカバーできる可能性があるので、コスト削減にも大きく貢献できる」とアピールする。

トータル・ソリューションを展開

 ラッカス製品は、全世界で1万5000社、350万台以上の出荷実績をもつ。今年開催されたロンドンオリンピックの会場でも採用されるなど、信頼性、拡張性が高く評価されている。日本でもすでに病院や大学、ホテル、イベント会場などでの導入が進んでおり、とくに、ホテルでは1台のアクセスポイントでカバーできる客室が多いので、引き合いが多く出ている。なお、米国では、倉庫など物流関係やホテル、病院などホスピタリティ関係での採用が目立つという。

 ジェイズ・コミュニケーションは、電波干渉に強いというラッカス製品の優位点を生かして、既存の導入分野のほかに、企業内の無線LANアクセスポイント、学校関係、ホテル、物流倉庫や公的機関のホットスポット用のアクセスポイントを主なターゲットとして、販売パートナーと共に販売活動を推進していく。同時に、パートナーの拡大にも努めていきたいという。

 関野氏は、「ラッカス製品の優位性は、一度検証してもらえれば、必ずご理解いただけるはず。すでに他社の無線LAN製品を導入している企業では、意外と電波状況などのサイトサーベイをせず、そのまま使い続けているケースは多い。そのため、当社では、希望するユーザーに向けて簡易サイトサーベイをパートナーとともに無償で実施している。また、検証用にコントローラを10台、アクセスポイントを100台以上用意して、パートナーを通じて貸し出しているので、ぜひ、活用してほしい」と強調する。