●製品よりも独自サービスや
パートナー施策で違いを出す

──ソリューション展開や用途提案などで、各社との具体的な差異化ポイントをどこに置いていますか？

山根（リコージャパン）　一つは分散プリントのソリューションです。これは複合機とプリンタの双方の製品をもっているからこそできるものと考えています。また、当社が得意とする医療や流通など、業種に特化した機能とソリューションを提供していきます。加えて、迅速なオンサイト対応など、サポート網の強みもアピールしていきます。

大澤（ブラザー販売）　当社は複合機に強みがあると考えていますが、なかでも小型機でありながら、スキャナ機能やFAX機能が充実している点が強みだと考えています。

松本（日本HP）　モバイルオールインワンプリンタです。また、クラウドプリントへの対応も強みです。日本HPはクラウドを介したプリントサービスには早くから取り組み、豊富なノウハウをもっているので、いつでも、どこでも、誰でも容易にプリントできる環境を提供していきます。

石渡（キヤノンMJ）　ローエンドからハイエンドまで、あらゆるニーズをカバーできるラインアップを取り揃えていることです。加えて、豊富なソフトウェアをもち、それらを活用したプリンタと複合機による連携ソリューションなどを通じて、お客様のビジネス環境の改善、生産性向上に貢献していきます。

森（OKIデータ）　製品の差異化が難しいといわれるなかにあっても、自社の技術や製品の特長に磨きをかけることで、独自性の高いサービスとパートナー施策を可能にします。繰り返しになりますが、「COREFIDO」で採用した5年保証とメンテナンス品の無償提供はそれを具現化したものです。そして、商品面以外にもCRMや保守に関する取り組みも進化させていくつもりです。当然、この点ではパートナー様のメリットになるような仕組みを考えていきます。

鈴村（エプソン販売）　「エプソンといえば」という独自性のある施策の一つが、例年実施している「お得祭り」です。今年も、3月28日まで「お得祭り2013」を実施中ですが、ビジネスインクジェットプリンタをはじめ、ページプリンタ、複合機、ドットインパクトプリンタまで、さまざまな製品を対象にしています。

●特定業種に向けて
販売とソリューションを推進

──他社ベンダーとのアライアンス戦略についてうかがいます。販促策や販売プロモーション展開、支援策などはありますか？

鈴村（エプソン販売）　最近、ベンダーさんからは、クラウド対応を求められることが増えていますが、その実現のためにアライアンスを組む話が進行中です。例えば、社外で活用するには、セキュリティ機能が必要になるでしょう。また、ビジネスインクジェットをさらに拡販していって、双方にとってWin-Winの関係になれるような施策に取り組みます。

森（OKIデータ）　当社は、ディストリビュータ様と特定業種に強いSIer様の二本柱でチャネルを強化しています。とくに、ディストリビュータ様との関係性は年々向上しておりますので、卸売りという枠を超えた協業で市場開拓をしていく関係に進化していきたい。そのための販売投資はしていきます。

石渡（キヤノンMJ）　業種に特化したソリューション分野を開拓するため、アライアンスを推進していく方針です。そのため販売パートナー様、ディストリビュータ様に向けた施策を検討しています。

松本（日本HP）　パートナー施策では、PC販売のやり方に合わせた施策を推進していきます。その準備をこれまで時間をかけて進めてきました。

大澤（ブラザー販売）　モバイル系デバイスを開発しているメーカーさんとのアライアンスを強化したいと考えています。また、「JUSTIO PRO」の強化・ラインアップ充実を図り、パートナー様との関係をより密にしていきます。

山根（リコージャパン）　業種向けソリューションを推進していくうえでは、パートナー様との連携なくして市場開拓はできないと考えています。そこで、パートナー様とのコミュニケーションを強化し、当社とアライアンスすることのメリットを強くアピールしていきます。

[次のページ]