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カシオ情報機器 「楽一」の代理店販売を強化 「小規模企業を元気にする」

2013/06/28 19:55

 カシオ情報機器の小規模企業向け経営支援専用機「楽一」シリーズは、1992年の発売以来、累計出荷台数8万4000台、導入企業4万3000社の実績を誇るロングセラー製品だ。2008年には、小規模企業への高いサポート体制などが評価され、経済産業省が主催する情報化促進貢献表彰の情報化促進部門で経済産業大臣表彰を受賞した。現在、同社は「小規模企業を元気にする」というスローガンを掲げ、「楽一」の拡販体制をさらに強化している。その取り組みについて話を聞いた。

小規模企業の実態に合わせた事務処理支援からスタート

 「楽一」は、納品書や請求書、売上帳などの販売管理や、会計や給与などの基幹業務をトータルでサポートする事務処理専用機としてスタートした。ユーザー企業がふだん利用する伝票のイメージを画面に表示し、品名や数量を入力するだけで伝票に印刷できる。ペンボードを使った手書き入力にも対応し、キーボード操作に不慣れなユーザーを支援する。「堅実に導入実績を重ねてきた結果、業種・業態を問わず、従業員数20名未満の小規模企業を中心に『楽一』の導入が進んでいる」とSMB営業統轄部戦略部の大口拓也部長は語る。

SMB営業統轄部
戦略部
大口 拓也 部長

経営者に「気づき」を与える「サポートパネル」

 2月には、小規模企業の経営支援に特化した新製品「BX550R」の提供を開始した。経営の「気づき」につながる情報を発信することで、事務処理だけでなく、経営全般をサポートする。SMB営業統轄部戦略部の新谷康男企画室長は、「これまでの『楽一』は、伝票の入力や発行といったバックヤード業務に活用されてきた。一方、『BX550R』は、ビジネスに直結するフロントヤード業務までサポートするソリューションとして提案していく」と説明する。

 長年培ってきた操作画面のインターフェースを継承し、新たに経営の「気づき」を発信する「サポートパネル」を追加。例えば、画面の右側にある「お知らせボタン」は、伝票の入力状況に合わせて、得意先情報や商品情報、在庫数などを表示し、伝票入力時のミスを未然に防ぐ。また、緊急性や重要度によって、現在のステータスを青・黄・赤と変化して表示する機能を備える。このほかにも、端末操作の履歴を確認する「業務ログボタン」、備忘録をメモする「付箋ボタン」、処理する業務の予定を表示する「スケジュールボタン」などの機能で、経営をあらゆる角度から支援する。


 さらに、経営力を高めるソリューションとして「楽らく経営支援パック」を提案する。「楽らく経営支援パック」では、前期実績に基づく販売計画や実績管理、現状分析による販売計画の策定、資金繰りのシミュレーションなどを「楽一」で確認し、より具体的にビジネスを進めることができる。「『楽らく経営支援パック』を活用すれば、“楽一”ならではの簡単操作で、PDCAサイクルを実現できる」と新谷室長はメリットを語る。


 小規模企業の経営力強化をサポートするカシオ情報機器は、新たに「楽一経営者クラブ」を立ち上げて、「楽一」のユーザー企業をさらに強力にバックアップしようとしている。「小規模企業のお客様の多くは、高い技術力を有しながら、それをビジネスに直結できないでいる。お客様同士が交流できるセミナー&交流会などをきっかけに新たなビジネスにつなげてほしい」と、新谷室長は強い意志を示す。小規模企業の経営者にとって、「楽一経営者クラブ」は新たな出会いの場となるとともに、今後のビジネスチャンスにつながる可能性を大いに秘めているサービスとなることだろう。

SMB営業統轄部
戦略部企画室
新谷 康男 室長

新たに販売代理店を募集 売りやすい商材「楽一」

 「楽一」が多くの小規模企業から支持を得ている理由は、ハードウェアやソフトウェアの完成度の高さだけではない。全国110社の販売代理店と連携して、地域密着のきめ細かいサポート体制を敷いている点でも、高い評価を得ている。さらに同社は、このビジネスモデルを強化するために、地域に根づいた販売代理店との連携を強化していく。「『楽一』は、エンドユーザーのお客様を含めて“Win-Win-Win(ウィン-ウィン-ウィン)”の関係を築くことができる商材。販売代理店様にとって、売りやすい 商材だ」とSMB営業統轄部の山田猛統轄部長は説明する。

 第一のメリットは、ツール化されたカスタマイズ機能によって、導入工数を短縮できること。小規模企業の多くは、自社よりも規模の大きい得意先と取引することが多い。この場合、「得意先の商習慣に合わせて伝票のフォーマットを作成することになる」(山田統轄部長)のだが、通常はカスタマイズ費用が発生してコスト高になってしまう。しかし「楽一」なら、販売代理店がカスタマイズ機能を利用して、伝票のフォーマットを短期間で構築・納入できる。エンドユーザーも大幅にコストを削減できるので、顧客満足度は高い。「プログラムに関する知識が不要なので、例えばSIer系以外の販売代理店様でも、小規模企業と深いつき合いを生かして『楽一』を取り扱っていただける」(山田統轄部長)。

 第二のメリットは、手離れが良いこと。「楽一」はパッケージ製品なので、カスタマイズ機能を利用しても、基本的な機能は変わらない。さらに「簡単で使いやすい」というメリットもあって、「販売代理店様は、数回の打ち合わせとインストラクションでお客様への説明が完了する。手離れがよく、サポート負荷の軽減にもつながる」と山田統轄部長は語る。

SMB営業統轄部
山田 猛 統轄部長

7月から全国6拠点でパートナー募集説明会を実施

 カシオ情報機器は、7月から全国6拠点でパートナー募集説明会を実施する。そこでは、「楽一」の事業を展開するメリットとして、新事業参画での業績の拡大やユーザー満足度向上による経営基盤強化について説明し、参加者が客観的に事業化の可能性を判断するポイントを紹介する予定だ。

 「当日は『楽一』のビジネスモデルについて、販売代理店様にどのようなメリットがあるのかを詳しく説明する。販売代理店様とともに、小規模企業のお客様を元気にする取り組みを加速したい」と山田統轄部長。「楽一」を中心としたビジネスによって、今後、より多くの小規模企業のニーズに応えていく。

【説明会日程】
福岡会場 : 7/12(金) 13:30~15:00(カシオ情報機器 福岡オフィス)
大阪会場 : 7/19(金) 13:30~15:00(カシオ情報機器 大阪オフィス)
札幌会場 : 7/23(火) 13:30~15:00(カシオ情報機器 札幌オフィス)
仙台会場 : 7/25(木) 13:30~15:00(カシオ情報機器 仙台オフィス)
名古屋会場: 8/ 6(火) 13:30~15:00(カシオ情報機器 名古屋オフィス)
東京会場 : 8/ 8(木) 13:30~15:00(カシオ情報機器 本社オフィス)


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http://www.seminar-reg.jp/bcn/survery0728
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