運用力を生かして独自のサービスを提供　20社以上に提供した実績

　日本情報通信（NI＋C）が SoftLayerの取り扱いを開始したのは、2013年10月。早々に専門チームを発足し、SoftLayerを中心とした情報発信サイト「NI＋Cクラウドインフォーメーションサイト」（http://niccloud.niandc.ne.jp/）を開設。今年4月に、正式にSoftLayerを扱う組織としてクラウドサービス部を立ち上げた。

　そのクラウドサービス部の鷲見剛実・クラウドサービスグループ長は、「当社は、自社ソリューションの『NI＋Cクラウド（ｘ）』（IA系クラウド）、Power Systemsを使う仮想ホスティング・サービス『NI+Cクラウド（i）』、そしてグローバルクラウド『SoftLayer』の三つをラインアップしている。われわれの部署は、SoftLayerに関する独自サービスの開発と営業・技術支援によって、SoftLayerをできるだけ早くほかの二つのサービスを超える柱に育てることがミッションだ」と、位置づけを説明。「SoftLayerは、ベアメタルサーバーの利用や、年内に開設する予定の国内データセンター（DC）がアピールポイントだが、IaaSはユーザー自身がその環境をうまく活用するのが基本。それだけに、技術的な対応や運用面に不安を抱くユーザーが少なくない。われわれは、そうした悩みを解決していく」と語る。

　NI＋Cは、すでに日本語での問い合わせサポートや円建て決済、請求書の発行、システムの監視や障害などに対応する運用サービス「マネージド・サービス」など、独自サービスをメニュー化し、20社以上に提供している。9月3日には、SoftLayer上で動くSaaSとして、製造業や小売業のEDI構築ノウハウから生まれたB2Bトータルソリューション「EDIPACK（エディパック）ソリューション」の提供を開始した。「リードタイムは、従来のオンプレミス環境（パッケージ利用）やASPサービスの5分の1。1週間で稼働できる」と鷲見グループ長は語る。

　技術的なハードルが高いネットワーク設計についても、SoftLayerで容易に最適な環境を選択できるようネットワーク構成のデザインパターンを擁し提案する。

　鷲見グループ長は「今後は、協業を積極的に進めていく。すでに5月から、独自商材をもつSIerやパッケージベンダーに協業を呼びかけるキャンペーンを実施している。また、直接販売だけでなく地場の販社をサポートし、SoftLayerとパートナーとの橋渡しをするハブを目指す」と、これからの積極的な展開を示唆した。