同じ分野のメーカーが一堂に会し、繰り広げるディスカッション、そしてバトル。総合ディストリビュータのネットワールドにしかできない“ガチンコ”のイベントが「Networld .next 2017」だ。急成長中のハイパーコンバージドインフラ(HCI)、働き方改革の推進で話題のコラボレーションツールなど、白熱必至のセッションが目白押し!!
見ごたえバツグンのパネルディスカッション
Networld .nextは、ネットワールド最大の年次プライベートイベント。ディストリビュータの立ち位置から、最新のトレンドを伝えることに毎年注力している。5回目となる今回は、東京会場が2000人、大阪会場が500人と、過去最大規模の来場者を予定。今年のテーマは、“ガチンコ”だ。
黒川拓生
執行役員
マーケティング本部
本部長
「過去に主要ストレージ各社の代表者によるパネルディスカッションを実施したところ、とても好評だった。ユーザー企業やパートナー企業は、ガチンコのディスカッションに関心を寄せている。各社が自社製品をアピールする個別セッションも必要だが、競合他社をどうみているか、自社の優位性をどうアピールするのかなど、競合企業が一堂に会するパネルディスカッションに価値を見出す参加者は多い」と黒川拓生・執行役員マーケティング本部本部長は、今回のテーマをガチンコに決めた背景を説明する。
佐々木久泰
マーケティング本部
インフラマーケティング部
部長
いくら参加者に好評でも、競合企業が一堂に会するパネルディスカッションをセッティングするのは簡単ではない。それを実現できるのは、ネットワールドの総合ディストリビュータとしての方針が大いに関係している。「各社に打診しても、優劣がつくのを嫌がるため、通常なら断られてしまう。そこで、単なる比較ではなく、いいものをユーザーに届けたいという趣旨を説明して、納得していただいている。当社の方針は、取り扱う製品をすべてしっかり売ることにあり、実績を残してきている。だから、ガチンコのディスカッションをセッティングできる」と佐々木久泰・インフラマーケティング部部長は説明する。
荻上照夫
マーケティング本部
インフラマーケティング部
Ciscoソリューション課
次長
今回のイチオシは、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)の主要各社によるパネルディスカッション。シスコシステムズ、Dell EMC、ニュータニックス・ジャパンの登壇を予定している。荻上照夫・インフラマーケティング部Ciscoソリューション課次長は、「HCIの主要各社によるガチンコは、当社にしかできないと自負している、超目玉。必ず見ごたえがある」とアピールする。このほかにも、コラボレーションツールなど、今注目の分野で主要各社によるガチンコパネルディスカッションを予定している。
東京会場の基調講演は苅部俊二さんと小室淑恵さん
基調講演は、陸上競技の元五輪代表選手の苅部俊二さんと、ワーク・ライフバランス代表取締役社長の小室淑恵さん。東京会場で登壇予定となっている。
苅部俊二さんは、400mハードルの元日本記録保持者で、アトランタ五輪ではマイルリレー(1600mリレー)で5位に入賞するなど、日本の陸上界を牽引してきた。現在は、法政大学スポーツ健康学部教授として、指導者の立場から数々の日本代表選手を育てている。リオデジャネイロ五輪では男子短距離部長を務め、男子400メートルリレーで日本チームを銀メダルに導いた。講演では選手の育て方やチームワークをテーマに語っていただくことを予定している。
小室淑恵さんは、ワークライフバランスの重要性を提唱し、企業に向けて働き方改革を指導してきている第一人者。内閣府「仕事と生活の調和連携推進・評価部会」委員などの公務を歴任し、「労働時間革命 残業削減で業績向上!その仕組みがわかる」(毎日新聞出版)を始めとする多数の著書を世に送り出している。近年は、働き方改革が国策として推進され、IT業界でもコラボレーションツールやコミュニケーションツールを中心に、関連ソリューションが次々と登場している。単なるツールの提供で終わるのではなく、現場で役立つソリューションとするためにも、第一人者のオピニオンを聴いておきたいところだ。
大阪会場の基調講演は苅部俊二さんと野村忠宏さん
大阪会場の基調講演は、東京会場で登壇する苅部俊二さんと、柔道家の野村忠宏さん。
野村忠宏さんは、アトランタ、シドニー、アテネと、五輪3連覇を成し遂げた金メダリスト。五輪3連覇は柔道史上初であり、全種目を通じてアジア初の偉業である。2015年8月29日、全日本実業柔道個人選手権大会を最後に、40歳で現役を引退。現在は、後進の指導にあたりながら、テレビ番組のスポーツコメンテーターとして第一線で活躍している。
現役時代は、圧倒的なスピードと技の切れで、絶体絶命のピンチもチャンスに変えてきた。気持ちの入った攻めの姿勢は、多くの観戦者に勇気と希望を与えたに違いない。講演では、目標に向かって努力することの大切さ、挫折を乗り越える方法などをテーマに語っていただく予定である。
多くのセッションを用意展示ブースは50社以上
イベントの柱は、メーカー各社のセッション。6トラック3セッションという構成になっているため、興味のあるセッションが選びやすい。また、展示ブースには50社以上が参加予定。「セッションと展示ブースが充実しているため、1分1秒とも無駄にならない」と、黒川本部長はアピールする。
ガチンコのパネルディスカッションで盛り上がったら、展示ブースへ。実は展示ブースもガチンコがテーマという徹底ぶりだ。パネルディスカッションとは違うガチンコ感が、ここにある。そして、各社のセッションへ。ガチンコが頭に入っていれば、より深く理解できるだろう。
当日は、ランチに加え、エンタテインメントショーつきの懇親会も用意。懇親会には、メーカー各社の担当者も参加するので、情報交換の場としても活用できそうだ。
編集長の眼
イベントも「ネットワールドは開拓者だ」
競合する複数の企業が同じステージでディスカッションする。日本ではなかなかみかけない光景だ。しかも、テーマは「ガチンコ」。自社製品をアピールをするプレゼンテーションとは違い、想定外の議論になる可能性が高く、普通なら腰が引けてしまう。誰が会社を代表して登壇するのかだけでも揉めそうだ。そんなイベントは成立しないと、誰もが思うのではなかろうか。
ところが、ネットワールドが実現してしまう。HCIやストレージ、DevOps、コラボレーションツールなど、さまざまな分野で切り込んでいく。これが盛り上がらないはずがない。イベントにおいても、ネットワールドは開拓者だ。