LumadaによるIoT戦略やAI活用を推進

 日立ソリューションズの高橋明男・Lumada企画推進室Chief Lumada Officer(CLO)は、デジタルビジネスとIoT戦略をテーマに講演した。ユーザー企業の既存の製品やサービスにITを組み合わせることで、新しいビジネスを創出する取り組みを「デジタルビジネス」と定義。日立のIoTプラットフォーム「Lumada」や、日立ソリューションズ独自のAIやIoTのノウハウを活用したデジタルビジネスの事例を紹介した。

 日立のLumadaは、制御・運用技術のOTとITを融合させたIoTプラットフォーム。これまで国内外のさまざまな業種・業態のユーザーとの協創活動を展開している。製造・流通分野から電力・交通などの社会インフラに至るまで、幅広い分野で事例を積み上げているのが特徴だ。
 

高橋明男
Lumada企画推進室
Chief Lumada Officer(CLO)

 高橋CLOは、「日立ソリューションズにおいても、Lumadaを活用したデジタルビジネスを推進するとともに、当社独自のAIやIoTのノウハウを活用したビジネスにも力を入れている」と話す。

 例えば、建設現場でIoTによって作業員や建設機械、作業車両の位置を可視化したり、作業員にバイタルセンサを取りつけることで健康管理に役立てる。また、日立ソリューションズが独自に開発した勤怠管理システム「リシテア」をベースに、メンタルヘルスの可視化を実施。AIによる予測モデルによって全休職者の53%を事前に予測することを可能にした。予兆を事前に検知するこで早期ケアに役立てている。

 また、見込み客の属性分析によってファン育成を支援する「Fan-Life Platform」をプロ・スポーツなどのファンビジネス向けに展開。実績を上げている。小売業向けのポイント管理システム「PointInfinity」を使って会員を活性化。会員向けマーケティング手法の最適解を同システムと連動したAIで導き出す成果も出している。

 従来型のITは、ユーザーの業務を支える位置づけだった。しかし、デジタルビジネスは、「ビジネスそのものがITなくては成り立たない存在へと変化した」(高橋CLO)と指摘。SIerのビジネススタイルも「顧客の業務プロセスをITで支える立場から、顧客のビジネス価値そのものを創り出す立場に変わる」(同)と、顧客のデジタルビジネスパートナーとしての役割がより強く求められると捉える。

 日立ソリューションズ社内ではアイデアソンを積極的に開催するなどして、イノベーションを加速している。高橋CLOは、デジタルビジネスは「変化をテコに成長する」ことだとして、変化を受け入れ、変化を先回りしてビジネスを展開していくことが成長につながると強調した。