「タフ・アサインメント」で学ぶこと
──今も昔もプロジェクトが炎上すると、それはもう大変なことになることは変わらないのですね。ただ、80年代のほうが牧歌的とまでは言いませんが、人情味があったような印象も受けますが。 この案件では、「技術」と「プロジェクト管理」の二つのテーマで多くのことを学ばせていただきました。まずは、設計通りにプログラムが動かないという純粋な技術的な問題。これは自分自身の技術の未熟さを痛感し、その後の技術向上や習得の大きな動機づけとなっています。
もう一つのプロジェクト管理については、どういったスケジュール感や、損切りのタイミングはいつなのかという点について、大いに考えさせてもらいました。今となって思えば、当時の上司が、あえて新米の私にタフ・アサインメント(困難な課題を割り当てること)をしたのかもしれません。
──プロジェクト管理を重視する今の時代、なかなかタフ・アサインメントを実行するのは難しそうですね。 もちろん、仕事である以上、「結果がすべて」との見方もありますし、顧客に迷惑をかけるようなことはあってはならない。ただ、オープンイノベーションに象徴されるように顧客と協調しながらプロジェクトを進めていく機会が増えるなかで、若手が失敗をする機会が減ってきているのは少し気がかりです。IoT/ビッグデータ、AIなどの新しいデジタル技術は、業際的な実証実験や、失敗を含む試行錯誤を繰り返しながらビジネスを革新していくアプローチが有力視されていますし、失敗は、もちろんマイナス要素も含みますが、プラス要素を否定してしまっては将来の成長につながらない。
──御社のビジネス目標についても教えてください。 昨年度(2016年3月期)の連結売上高は2500億円あまりでしたが、今年度を含む3年間で300億円程度を上乗せしたい。うち半分余りは海外関連ビジネスでの伸びを見込んでおり、達成できれば海外関連の売上高比率が15%程度に拡大する見通しです。
前述の通り、当社の海外ビジネスの基本戦略は、マイクロソフトの「Dynamics」シリーズを軸として、北米を起点として欧州、アジアの主要市場に展開していくことです。おかげさまで他社のERPパッケージより割安で、使い勝手もよいことから、国内外で多くの引き合いをいただいています。他にも当社ならではのパッケージやサービスを活用したビジネスも合わせて伸ばしていくことで、成長につなげていく方針です。
失敗は、もちろんマイナス要素も含むが、
プラス要素を否定してしまっては将来の成長につながらない。
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