ネットワーク機器最大手のシスコシステムズは、今年度第2四半期において、47億ドルの売り上げ、利益は9億9100万ドル、また一株あたり14セントの利益を計上した。前年同期比で売上減となったにもかかわらず、50％の増収となるこの数字は、厳しい市況が続くなかで市場の注目を集める内容となっている。

前年同期比5割増

　今年度第1四半期の売り上げは48億5000万ドルで、現在進行している第3四半期の成績についても第2四半期の47億ドルからやや落ち込むことが予測されているように、期別売上高の推移はいまだ低迷減少傾向にある。

　この状況のなかで、利益率が格段に押し上がってきている要因として、同社では、2年前の大規模なリストラをはじめとした継続的な経費削減対策をあげている。

　第2四半期だけでも前年同期比で粗利益率が67.3％から70.4％へと向上しており、また総従業員数も291人減少させるなど、利益確保を第一目標とした全社的な取り組みによる成果が如実に現れてきているようだ。