日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、「PC製品事業部」を新設し、パソコンの拡販体制を強化した。同事業部は社長直属とし、パソコンを戦略的なアイテムとして位置づけた。同社は、パソコンビジネスの新戦略「Think(シンク)ストラテジー」をこのほど策定。顧客の「IT関連コストの削減」や「生産性向上」などを追求していく。ノートパソコンでは、「ThinkPad(シンクパッド)G」シリーズをこのほど発売し、ラインアップを強化。デスクトップでは、「ThinkCentre(シンクセンター)」を5月に発売する。

デスクトップとノートの新製品発売

 同社は、クライアントパソコンにオートノミック(自律型)コンピューティングの考え方を採用した「シンクストラテジー」戦略を打ち出しており、具体的な取り組みとして、「シンクバンテージ」戦略を掲げた。「シンクバンテージ」戦略では、顧客の生産性向上を実現するパソコン拡張機能や、使いやすさを追求したデザインコンセプトを採用する。また、ノートパソコン「シンクパッド」を軸に、デスクトップパソコンやモニタ、周辺機器、サービスのブランド名を「Think」に統一する。

 「シンクストラテジー」は、パートナー企業や顧客企業を含めてビジネスを結合することを目的とした「e-ビジネス・オンデマンド」の延長線上に位置づける。これまでパソコン事業は、ハードウェアの販売を担当する「BP&システム・PC製品事業部」のなかの1部門だった。このほど「PC製品事業部」を設置し、社長直属として組織化。パソコン以外のハードウェア製品を「BP&システム事業部」として設置している。須崎吾一・PC製品事業部長(=写真)は、「パソコンを切り口としたビジネスは、裾野を広げやすい。従って、競争力を高めることが重要。PC製品事業部を社長直属にしたことで、顧客の戦略に迅速に対応でき、当社全体のビジネス拡大につながる」と語る。

 販売については、「顧客に受け入れられやすい価格で提供していく」という。ノートパソコンでは、新コンセプトにもとづいた「シンクパッドG」シリーズを発売。デスクトップ並みの処理性能と操作性を追及した。価格は、12万9000円から。従来に比べて低価格にしたのは、「顧客の関心を高めるため。当社では、パソコン単体ではなく、トータルソリューションを提供する。その『フロント』の部分として、パソコンを位置づけている。顧客の要望を聞き、真のニーズに対応した『アップセル』の方式で提案していく」と強調する。また、デスクトップパソコンの新ブランド「シンクセンター」を5月に発売する。個人向けの量販店ルートについては、「量販店ルートをなくすつもりはない。戦略としては増やすことも検討していく」としている。