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アジェンダ グループウェアに参入 2年間で1000社の導入が目標

2007/02/12 19:38

週刊BCN 2007年02月12日vol.1174掲載

 札幌市のソフトウェア会社、アジェンダ(松井文也社長)がグループウェア市場に参入する。Ajaxを採用し、ブログなど最新の仕組みを取り入れて自社開発した「ウェブ対応型」で、3月12日から中小企業を対象に、ダウンロードと一部大手ディストリビュータを通じて販売を開始する。今後2年間で1000社への導入を目指す。将来的には、マイクロソフトのデータベース「SQLサーバー」を搭載し、SIerのチャネル経由で販売することも計画している。

 同社のグループウェア「GRESSO(グレッソ)」は、企業内で「報告・連絡・相談」を共有したり、情報を蓄積するだけでなく、これら情報を有機的にリンクさせることができるのが特徴。情報はメンバー同士でタグ付けして管理でき、検索性にも優れている。ウェブ上のデータを各社員が情報の収集・分類ができる「フォクソノミー」の概念を取り入れ、ファイルや電子会議室の記事、報告書などを自由に入手でき、一括管理できる。

 具体的には、ホーム画面から予定や会議室の予約状況、RSSの最新記事、報告、回覧などが15分ごとに更新される。グループウェアの用途で重要なスケジューラは、ドラック&ドロップで直感的に使え、顧客管理もメンバー共通で一元管理でき、取引先の担当窓口、取引履歴などをすぐに把握できる。

 Ajaxを採用しているので、「ユーザー別にホーム画面を自由にカスタマイズでき、ストレスなく利用できる」(清水真由美・コンシューマプロダクツ部係長)ことや、複数のプロジェクトに関連している記事同士をブログの「トラックバック」で双方向にリンクができたり、各メンバーの過去経験や今後の予測のノウハウを継承できる。

 ライセンスは、10-250ユーザーまで、10ユーザー単位で販売する。最小構成は10ユーザーで16万7580円。追加ライセンスは、購入済みの基本ライセンス金額と合計人数分の基本ライセンス金額の差額だけで、10ユーザー単位から導入できる。清水係長は「市販のグループウェアは多数あるが、利用し切れていないとよく聞く。当社はコンシューマ向けソフトの使い勝手の良さを継承したグループウェアで対抗する」と、競合他社であるサイボウズのデータ移行ができるようにするなど、既存のリプレースを促していく方針だ。

 同社は、家計簿ソフト「ミラクル家計簿」など、コンシューマ向けソフト開発・販売で知られる。ただ、コンシューマ事業は同社売上高の約3分の1にすぎず、残りがトラベルや印刷業界向けのシステム開発事業で、次なる企業向け事業の柱を検討してきたなかで、グループウェア事業を新たに立ち上げた。
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